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価値がない?相続した古いマンション・団地の売却を専門家が解説
「価値がない」と思い込んでいませんか?相続した古い不動産
親御様が大切に暮らしてきた住まいを相続したものの、その物件が築年数の古いマンションや団地、あるいは都心の狭いワンルームだったとしたら、多くの方が途方に暮れてしまうのではないでしょうか。
「こんな古い物件、誰も買ってくれないだろう」
「管理費や税金ばかりがかかる、マイナスの財産かもしれない」
「どう処分していいのか、誰に相談すればいいのか全くわからない」
このような不安から、「価値がない」と思い込み、思考が停止してしまうお気持ちは、痛いほどよくわかります。しかし、その一歩を踏み出せないでいる間に、状況は少しずつ複雑になっていく可能性があります。
この記事では、相続した古い不動産の処分にお悩みの方へ、司法書士であり、不動産取引の現場も知る専門家として、具体的な解決策を丁寧にご説明します。読み終える頃には、「価値がない」という思い込みが、新たな可能性に変わっているはずです。
相続が放置される一番の理由と思い込み
相続問題が長年にわたって放置されてしまうケースには、共通点があります。それは、相続した不動産に対して「どうせ価値などない」と思い込んでしまうことです。
価値がないと感じることで、売却という選択肢が最初から頭に浮かばず、問題解決への意欲そのものが削がれてしまいます。日々の仕事や生活に追われる中で、いつしか相続問題は後回しになり、時間だけが過ぎていくのです。

しかし、ご存じでしょうか。時間が経てば経つほど、事態は複雑化する一方なのです。例えば、相続人の中に次なる相続が発生して関係者が増えてしまったり、空き家のまま放置したことで管理上の問題が発生したりと、解決のハードルはどんどん高くなっていきます。
【専門家コラム】「価値がない」という思い込みが招いた悲劇
以前、ご相談にいらっしゃったA様のケースがまさにそうでした。10年以上前に亡くなったお父様が遺した団地の一室。「どうせ売れない」と思い、何の手続きもしないまま放置していました。
しかし、固定資産税と管理費の請求書は毎年届きます。ある年の固定資産税の納税通知書を見た時、ついにこのまま費用を払い続けるのが馬鹿らしくなったA様は、当事務所にご相談いただきました。
しかし1つ、課題がありました。A様が放置している間に、相続人であったお兄様が亡くなっており、その相続人である甥と姪(A様とは疎遠)にも権利が移っていたのです。
売却するにも、甥と姪の協力が不可欠となりました。こういう場合、最初の連絡をできるだけ丁寧にすることが大事です。甥や姪からすると突然の連絡があり「実は裏に別の魂胆があるのではないか」と勘ぐってしまいがちなケースです。そういった疑いを持たれないためにも、丁寧な事情説明が必要です。幸いなことに当事務所にて住所調査を行いお手紙をお送りしたところ、快く手続きに応じていただきました。しかしもし相続直後にせめて名義変更(相続登記)だけでも済ませていたら、もう少し簡単になったはずです。
当事務所では、このような複雑な相続関係の調査から相続登記、そして提携不動産会社と連携した売却、最終的な売却代金の分配まで、一貫してサポートさせていただきました。
※本事例は、個人が特定されないよう内容を一般化して掲載しています。
最終的に無事売却が完了したとき、A様は「もっと早く相談すればよかったです」と、安堵の表情でおっしゃっていました。
この経験から私が学んだのは、「価値がない」という思い込みこそが、解決への最大の障壁になるという事実です。多くの場合、解決のための選択肢は存在します。諦めてしまう前に、ぜひ一度お話をお聞かせください。
古いマンションが「売れない」と言われる3つの理由
なぜ、古いマンションや団地、ワンルームは「売れない」「価値がない」と思われてしまうのでしょうか。その背景には、買主の視点から見た、明確な3つの理由が存在します。ご自身の状況を客観的に把握するためにも、まずはその理由を正しく理解しましょう。
理由1:建物の問題(旧耐震基準・老朽化)
大きな理由の一つが、建物の物理的な問題です。特に、1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を受けた「旧耐震基準」の建物は、現在の耐震基準を満たしていない可能性があり、買主から敬遠されがちです。※新耐震基準は1981年6月1日に施行されたため、それ以前の建築確認の建物が旧耐震基準に該当します。
この問題は、金融機関の住宅ローン審査に大きく影響します。多くの金融機関は、旧耐震基準の物件への融資に慎重な姿勢をとるため、買主はローンを組めないか、組めても条件が厳しくなるケースがほとんどです。
また、築年数が経過していれば、給排水管の劣化や断熱性の低さなど、目に見えない部分の老朽化も進んでいます。これらの修繕には多額の費用がかかる可能性があり、購入後のリスクを懸念する買主が多いのも事実です。
理由2:お金の問題(管理費・修繕積立金)
マンションである以上、所有しているだけで毎月「管理費」と「修繕積立金」がかかります。これは売れるまで、相続人が支払い続けなければならない費用です。
一般的に、古いマンションほど将来の大規模修繕に備えるため、修繕積立金が高額になる傾向があります。また、中には管理費を滞納している居住者がいたり、そもそも修繕積立金が十分に貯まっていなかったりするマンションも存在します。
買主は物件そのものだけでなく、マンション全体の管理状況や財政状況も厳しくチェックします。これらの維持費の高さや管理組合の健全性に対する不安は、購入意欲を削ぐ大きな要因となるのです。私自身、マンション管理会社での勤務経験があるため、この点がいかに重要かを実感しています。
理由3:買い手の問題(住宅ローン・購入者層)
前述の通り、旧耐震基準の物件は住宅ローンが利用しづらいため、購入できる人が「現金で購入できる層」に限定されてしまいます。これにより、買い手の絶対数が大幅に減ってしまうのです。

買い手が限られると、売主は価格交渉において不利な立場に立たされやすくなります。特に、相続した団地や狭いワンルームマンションの場合、主な購入者層は不動産投資家や、安価な住居を求める単身者などに絞られます。彼らは利回りやコストをシビアに計算するため、厳しい価格での交渉となることが少なくありません。
実はしっかりと価値が評価されることも多い!
ここまで古いマンションや団地は価値がないと思われがちな理由を紹介してきましたが、このコラムではそれを「思い込み」と言ってきました。古いマンションや団地、狭い部屋でも綺麗にリフォームすれば生まれ変わります。そして、このリフォーム作業を自分でお金を出してやる必要はありません。専門業者に買取を打診してみれば良いのです。世の中には世間で知られてなくとも古いマンションなどを買い取ってリフォームし、また一般の方に居住用や賃貸用として販売する会社がたくさんあります。コツコツと仕事を積み重ねるこのような会社に買取を打診してみましょう。プロの会社なのでローンではなく、現金で買い取るケースも珍しくありません。
古い物件の販売ポイント
ここで古いマンション、団地等を販売する時のポイントをご紹介します。司法書士としてもそうですが宅地建物取引士として、安全でなるべく高い価格で売却できるよう、みなさんの参考になれば嬉しいです。
ポイント1:丁寧な仕事が期待できる仲介会社に依頼
不動産会社に直接買い取りをする方法もありますが、できるだけ仲介会社に入ってもらった方が安全な取引になります。
仲介会社会社は契約書も作成するので、第三者的な立場の人が契約書を作る安心感があります。一方、直接買い取りだと購入した不動産会社が契約書を作成することができます。
一方、費用面では仲介手数料がかかるデメリットがあります。ただ同時に仲介会社から多くの買取業者に声をかけてもらい、そこから一番高い金額の会社に売却できることも期待できます。仲介手数料を上回る価値が出ることも珍しくありません。
しかしここで意外な難点があります。私も不動産営業を経験しましたが、会社の体質によってはどうしても大きな物件ばかり重視されがちです。そういう物件を売った方が売り上げから会社も評価するし、営業マン自体の収入にもつながるからです。大手でも例外ではなく、こういう体質の会社の方がむしろ数としては多いでしょう。でも、そういった不動産会社しか無いということではありません。小さな物件でも、また古さからくる面倒さがあっても丁寧に販売活動をしてくれる営業マンや会社もあります。当事務所はそういった会社さんと連携しています。
まずは相続における不動産売却の流れをご理解いただき、安全で高い価格での売却を目指しましょう!
ポイント2:契約不適合責任は負わないこと
不動産を売る場合は、通常は売った後も、売主にも一定の責任が伴います。これを「契約不適合責任(民法562条)」と言います。どのような場合にこの責任が生じるのでしょうか。例えば、建物の設備不良や床の軋みなどがあることが契約内容が合ってないとされ、責任を追及されるリスクがあります。しかし、売却しようとしている物件が古いものであれば、何らかの不具合はあることが強く予想されます。それで責任を追及されるリスクがあっては、売却した後とても不安だと思います。そこで契約により契約不適合責任を免除しておくことが大事なポイントになります。一般の方が買う場合はなかなか難しいため、この意味でも不動産会社に買い取ってもらう方が良いでしょう。良く価格の面で不動産会社は伸びにくと言われますが、古い物件の場合は一般の方もその後のリフォームが必要なことなどを理由にしっかり交渉してきます。宅地建物取引士の経験からは、そんなに大きな差は出ないと思います。
なぜ司法書士への相談が最善の一手なのか
ここまで様々な選択肢をご紹介してきましたが、「結局、誰に相談すればいいの?」と思われたかもしれません。不動産のことだから不動産会社?それとも、相続だから他の専門家?
もしあなたが古い不動産の相続でお悩みなら、私たちは司法書士、特に「不動産実務に精通した司法書士」への相談が最善の一手だと考えています。その理由を3つのポイントでご説明します。
相続手続きから売却まで、完結まで併走する安心感
相続した不動産を売却するには、まず「相続登記」を行い、不動産の名義を被相続人(亡くなった方)から相続人へ変更しなければなりません。不動産登記の申請代理や登記申請書の作成は、司法書士の専門業務です(ご自身で手続きを行うことも可能です)。
さらに、相続人が複数いる場合は、誰が不動産を相続するのかを「遺産分割協議」で決める必要があります。この協議書の作成や、相続人全員の意思確認など、法律の専門家として間に入ることで、スムーズかつ公正な手続きをサポートできます。
当事務所にご依頼いただければ、これらの煩雑な相続手続きから、提携不動産会社と連携した売却活動、そして売却後の代金分配まで、すべての窓口を一本化できます。あちこちの専門家を探し、何度も同じ説明をする必要はありません。このワンストップサービスが、お客様の心身のご負担を大きく軽減します。

宅建士・不動産営業経験者だからできる「最適な売却戦略」
当事務所の代表司法書士は、国家資格である「宅地建物取引士」の資格を保有しているだけでなく、過去には不動産会社の営業として、まさに皆様が相続されたような物件の売買を数多く手がけてきました。
この経験があるからこそ、私たちは単なる法律の専門家ではありません。物件の状況や市場の動向、そして買主様の心理までを理解した上で、実務に基づいた最適な売却戦略をご提案できます。
法律(相続手続き)と実務(不動産売却)の両輪を深く理解していること。これこそが、お客様の利益を最大化するために不可欠な、私たちの最大の強みです。

まとめ|一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください
相続した古いマンションや団地、狭いワンルーム。「価値がない」と思い込み、一人で悩み続けていても、残念ながら問題は解決しません。しかし、視点を変え、適切な手順を踏めば、必ず解決の道筋は見えてきます。
そのための第一歩は、信頼できる専門家に相談することです。あなたの状況を客観的に分析し、法律と不動産の両面から最善の選択肢を一緒に考えるパートナーを見つけることが、何よりも重要です。
当事務所では、初回のご相談は無料で承っております。また、平日はお仕事でお忙しい方のために、ご予約いただければ土日祝日のご相談にも対応しております。1人でで抱え込まずに、お気軽にご連絡ください。
東京23区の古いマンションだけでなく、横浜市戸塚区や千葉県八千代市などでもご相談実績があります。ぜひ、お気軽にお問合せください!
下北沢司法書士事務所 竹内友章

東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
相続の計算|法定相続分から揉めるケースまで司法書士が解説
相続は「計算」だけでは終わらない?まず知っておきたい2つの考え方
「法律で決まった割合があるはずなのに、なぜ話し合いがまとまらないのだろう…」
ご相続の問題に直面された多くの方が、このような壁に突き当たります。相続は、財産を数字で分割するだけの単純な「計算」ではありません。そこには、故人様への想い、ご家族それぞれのこれまでの人生、そして将来への願いが複雑に絡み合っています。
私たち下北沢司法書士事務所は、代表司法書士(東京司法書士会所属)が不動産会社での実務経験と心理カウンセラーの資格を有しており、単なる法律手続きの専門家としてだけでなく、ご家族の心に寄り添うパートナーとして、これまで多くの相続問題と向き合ってまいりました。
この記事では、まず相続計算の基本となる2つの「モノサシ」をご説明し、その上で、なぜ計算通りに進まないのか、そしてどうすれば円満な解決に至れるのかを、具体的なケースを交えながら丁寧に解説していきます。この記事を読み終える頃には、ご自身の状況を客観的に見つめ、次の一歩を踏み出すための道筋が見えているはずです。

目安となる「法定相続分」
法定相続分とは、故人様が遺言書を遺されなかった場合に、民法で定められた遺産分割の「目安」となる割合のことです。誰が相続人になるか(法定相続人)によって、その割合は変わります。
【法定相続人の順位と法定相続分】
| 相続人の組み合わせ | 法定相続分 |
|---|---|
| 配偶者と子 | 配偶者:1/2、子:1/2(複数いる場合は全員で1/2を均等に分ける) |
| 配偶者と親(直系尊属) | 配偶者:2/3、親:1/3(複数いる場合は全員で1/3を均等に分ける) |
| 配偶者と兄弟姉妹 | 配偶者:3/4、兄弟姉妹:1/4(複数いる場合は全員で1/4を均等に分ける) |
| 子のみ | 子がすべて相続(複数いる場合は均等に分ける) |
ここで重要なのは、法定相続分はあくまで「目安」であるという点です。相続人全員が納得し、合意すれば、この割合とは異なる内容で遺産を分割することも全く問題ありません。法律は、ご家族の話し合い(遺産分割協議)による円満な解決を最も尊重しているのです。
最低限の権利「遺留分」
遺留分とは、一定の相続人に認められる最低限の取得権であり、被相続人が遺言等で特定の者に偏って遺贈した場合でも、対象相続人は遺留分侵害額請求により金銭で遺留分を回復できます。ただし計算方法や基礎財産の範囲、時効など法的要件があり、請求が自動的に実現するわけではありません。
【遺留分が認められる相続人とその割合】
- 対象者:配偶者、子(またはその代襲相続人)、親(直系尊属)
- 対象外:兄弟姉妹には遺留分はありません。
- 割合:
- 直系尊属のみが相続人の場合:遺産の合計額に対する遺留分は1/3(父母が2名いる場合は合計1/3を均等に分けます)
- それ以外の場合(配偶者や子がいる場合):各人の遺留分は、その人の法定相続分の1/2
法定相続分との大きな違いは、遺留分は自動的に受け取れるものではなく、権利を持つ人が「遺留分を侵害している相手方に対して請求する(遺留分侵害額請求)」ことによって初めて効力が生じるという点です。つまり、請求するかどうかは、権利を持つ人の意思に委ねられています。
【ケース別】相続財産の基本的な計算方法
ここでは、具体的な家族構成を例に挙げて、相続財産の計算方法をシミュレーションしてみましょう。ご自身の状況と照らし合わせながら、大まかな金額をイメージしてみてください。計算の対象となる財産には、預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれることに注意が必要です。
法定相続分の計算シミュレーション
【例】遺産総額が5,000万円の場合
ケース1:相続人が配偶者と子2人
- 配偶者の法定相続分:5,000万円 × 1/2 = 2,500万円
- 子1人あたりの法定相続分:5,000万円 × 1/2 ÷ 2人 = 1,250万円
ケース2:相続人が配偶者と故人の父
- 配偶者の法定相続分:5,000万円 × 2/3 ≒ 3,333万円
- 父の法定相続分:5,000万円 × 1/3 ≒ 1,667万円
ケース3:相続人が子3人のみ(配偶者は既に他界)
- 子1人あたりの法定相続分:5,000万円 ÷ 3人 ≒ 1,667万円
遺留分の計算シミュレーション
【例】遺産総額6,000万円。故人が「全財産を長男に相続させる」という遺言を遺していた。相続人は配偶者、長男、次男の3人。
- まず、本来の法定相続分を計算します。
- 配偶者:6,000万円 × 1/2 = 3,000万円
- 長男:6,000万円 × 1/4 = 1,500万円
- 次男:6,000万円 × 1/4 = 1,500万円
- 次に、各人の遺留分を計算します(法定相続分の1/2)。
- 配偶者の遺留分:3,000万円 × 1/2 = 1,500万円
- 次男の遺留分:1,500万円 × 1/2 = 750万円
この場合、配偶者は1,500万円、次男は750万円を上限として、遺産を多く受け取った長男に対して金銭の支払いを請求する権利(遺留分侵害額請求権)を持ちます。なお、遺留分を計算する際の基礎財産には、相続開始前10年以内に行われた相続人への特別な贈与(生前贈与)なども含まれる場合があり、実際の計算はより複雑になることがあります。
不動産がある場合の評価額はどう計算する?
相続財産に不動産が含まれる場合、その「価値」をいくらと見積もるかで、話し合いが難航することが少なくありません。不動産の評価額には、主に以下の4つの基準があります。
- 固定資産税評価額:市町村が固定資産税を課税するために定める評価額です。土地・家屋は原則として3年ごとに評価替えが行われますが、新築・増改築や地目変更などがあった場合は、基準年度以外でも評価替えが行われることがあります。
- 路線価:国税庁が相続税や贈与税を計算するために定める土地の評価額。主に市街地で設定されます。
- 公示価格:国土交通省が公表する土地取引の目安となる価格。
- 時価(実勢価格):実際に市場で売買される価格。不動産会社の査定額などがこれにあたります。
どの評価額を用いるかについて法律上の決まりはありません。遺産分割協議においては、相続人全員が合意した金額が、その不動産の評価額となります。
不動産会社での勤務経験から申し上げますと、もし不動産を売却して金銭で分ける(換価分割)のであれば「時価」を、誰かが相続して住み続けるのであれば、比較的低額になりやすい「固定資産税評価額」や「路線価」を基準に話し合うなど、目的によって使い分けるのが現実的な落としどころを探る一つの方法です。どうしても合意できない場合は、不動産鑑定士に鑑定を依頼することもあります。不動産の分け方は、その後の不動産の名義変更(相続登記)手続きにも関わってきますので、慎重な判断が求められます。

なぜ?相続が「計算通り」にいかない5つの理由
法律で計算の目安が示されているにもかかわらず、なぜ相続は「争族」とも呼ばれるほど揉めてしまうのでしょうか。その背景には、数字だけでは割り切れない、ご家族ならではの事情や感情が隠されています。心理カウンセラーの資格を持つ司法書士として、その深層にある理由を5つの側面から解説します。
①財産が分けにくい(不動産など)
最も多い原因の一つが、遺産の大部分をご自宅の不動産が占めているケースです。預貯金のように1円単位で分けられないため、「誰が相続するのか」「どうやって公平に分けるのか」という問題が生じます。
- 「売却して現金で分けたい」相続人
- 「思い出の家だから住み続けたい」相続人
こうした意見の対立は、容易に解決しません。住み続ける場合は、他の相続人に対して代償金(自分の相続分を超えて不動産を取得する代わりに支払うお金)を支払う必要がありますが、その資金を準備できないことも少なくありません。物理的に分けられない財産は、家族の想いが対立する火種になりやすいのです。
②生前の貢献度(介護など)への不満
「私は長年、親の介護を一身に引き受けてきた。何もしてこなかった兄弟と同じ割合なのは納得できない」というお気持ちは、非常に切実なものです。このような生前の特別な貢献を金銭的に評価し、相続分に上乗せを主張することを「寄与分」と言います。
しかし、この寄与分が法的に認められるためのハードルは、実はかなり高いのが実情です。通常の親子間の扶養の範囲を超える「特別な貢献」であったことを客観的な証拠で示す必要があり、感情的な「大変だった」という想いと、法的な評価との間には大きな隔たりがあります。このギャップが、貢献した側の不満と、他の相続人との溝を深める原因となります。
③生前の援助(特別受益)への不公平感
「兄だけ、大学の学費や結婚資金を親から援助してもらっていた」「妹は家を建てる時に多額の贈与を受けていた」。過去の特定の相続人だけが受けた援助(特別受益)は、他の相続人にとって大きな不公平感につながります。
民法では、この特別受益を遺産の前渡しとみなし、相続財産に持ち戻して計算することで公平を図る仕組みがあります。しかし、過去の贈与の事実を証明することの難しさや、「あれは援助ではなくお小遣いだ」といった認識の違いから、かえって議論が紛糾し、新たな争いの種になることも少なくありません。
④相続人同士のコミュニケーション不足
相続をきっかけに、それまで表面化しなかった家族間の長年の不満や確執が噴出することがあります。特に、相続人同士が疎遠であったり、もともと関係性が良好でなかったりすると、冷静な話し合いは困難を極めます。
お互いの状況や考えを理解しようとせず、自分の権利主張ばかりが先行してしまうと、遺産分割協議はあっという間に行き詰まります。相続は、法律問題であると同時に、家族関係の総決算という側面も持っているのです。コミュニケーションの不足は、合理的な判断を妨げる最も大きな障害の一つと言えるでしょう。
⑤特定の相続人による遺産の囲い込み
故人様と同居していた相続人が、通帳などの財産を管理し、他の相続人にその内容を一切開示しない、というケースも散見されます。ひどい場合には、生前から財産を使い込んでいたのではないか、という疑念が生じることもあります。
情報が不透明な状況では、他の相続人は何を基準に話し合えばよいのか分からず、不信感と無力感に苛まれます。このような一方的な囲い込みは、信頼関係を根本から破壊し、円満な解決を絶望的にしてしまいます。

計算と感情の狭間で。円満解決の前提となる相続財産の把握
ここまで見てきたように、相続は計算と感情が複雑に絡み合う難しい問題です。しかし、解決への道筋は一つではありません。ここでは、ご自身の状況に合わせて検討できる3つの選択肢をご紹介します。大切なのは、ご家族にとってどの方法が最も幸せな未来に繋がるかを考えることです。
ステップ1:実は一番重要!正確な財産状況の把握
相続で意見がまとまらない時、「とにかく話し合いが大事」と思うかも知れません。あるいは「自分で話し合うのは大変。弁護士さんに調停をお願いしよう」と考える方もいることでしょう。
でもちょっと待ってください。話し合いをするのにもその前提となる事実認識がお互いに違ってしまうと、お互いにすれ違うばかりです。話し合いがうまくいかない時はそもそもどの財産がいくらあるのか棚卸をまずはしてみましょう。
ここでポイントとなるのは「どの時点の数字や財産内容を把握するか」です。亡くなった後も介護費や入院費の支払いがあったり、しばらくの間は数字が落ち着かないものです。
そこでまずは「相続開始の日」つまり、亡くなった日の数字を把握しましょう。そして、把握した預貯金額や株式の数、不動産などを落とし込んだ「財産目録」を作成します。
目録を作って財産内容が一目で分かる状態で可視化するだけでも、ずいぶんとスッキリするものです。自分の気持ちも落ち着くかも知れません。話し合いがうまくいきそうもないときは、まずは財産内容を整理することからはじめるのも良いと思います。
ポイント2:財産調査は他の相続人の協力なしにできる。
銀行・信用金庫などの金融機関は、名義人が亡くなったことを知ると口座を凍結してしまいます。そうすると遺言や遺産分割協議で預貯金の帰属先が決定したことを確認するまで、そのまま凍結したままです(一部例外有)。しかし、銀行が預貯金を凍結するといってもそれは下せないというだけです。財産内容を教えてくれないわけではありません。残高の照会等や過去の取引履歴の取り寄せには、協議書や遺言が無くても手続きを踏めば応じてくれます。
そして、財産調査だけであれば相続人全員の同意が必要なわけではありません。相続人の1人からの求めにも応じます。不動産情報も登記情報などから求めることができますし、いざとなれば他の相続人の協力なしに、大体の財産内容は把握することができます。
もしも他の相続人が遺産の状況を掌握していて教えてくれないことにお悩みの方は、司法書士の協力を得るなどして財産状況を自分で把握するのも一案です。
ポイント3:「遺留分を請求しない」という選択肢
前述の通り、遺留分は「請求して初めて発生する権利」です。法律で保障されているからといって、必ずしも行使しなければならないものではありません。
遺言によって財産を受け取った相続人が、その財産(特に自宅不動産)を失うことなく生活を続けられるように、他の相続人があえて遺留分を請求しない。実はこういうケースは良くあります。みなさん遺留分など全く意識することなく、自宅不動産を同居している親族が相続してそれで終わりというケースなどです。
遺留分の知識があると、とかく権利を行使しなければと思う方もいらっしゃいます。しかし遺留分を行使しない相続など普通のことですし、行使するにも具体的に遺留分に相当する金額はいくらなのか請求する方が計算しないと、「で、分かったけどいくら欲しいの?」と言われるだけです。遺留分は請求権があるといっても実際に使うとなると大変です。必ず行使するようなものでもありません。
相続の計算と手続き、一人で悩まずご相談ください
この記事では、相続における法定相続分や遺留分の計算方法から、不動産の評価、特別受益や寄与分といった論点、そして計算通りにいかない理由と解決策まで、網羅的に解説してまいりました。
お分かりいただけたように、相続は単なる計算問題ではなく、法律、不動産、そして何よりご家族の感情が複雑に絡み合う、非常にデリケートな問題です。一つボタンを掛け違えるだけで、解決が遠のいてしまうことも少なくありません。
もし、あなたが今、相続のことで少しでも不安や悩みを抱えていらっしゃるなら、どうか一人で抱え込まないでください。
下北沢司法書士事務所は、不動産会社での実務経験と宅地建物取引士としての登録もある司法書士が、あなたの状況を丁寧にお伺いします。法律や計算の面から多角的に課題を分析するだけでなく、あなたの不安や辛いお気持ちにもしっかりと寄り添い、ご家族全員が納得できる最適な解決策を「一緒に考えて提案する」パートナーでありたいと願っています。
手続きの煩わしさや精神的なストレスからあなたを解放し、穏やかな未来へ進むためのお手伝いをさせていただけませんか。ぜひお気軽にご相談ください。

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東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
遺産分割協議は全員の合意が必須|ここから起こるかも知れない意外な問題点を解説
なぜ遺産分割協議は「全員の合意」が絶対に必要なのか?
ご親族が亡くなられ、相続が始まると、多くの方が「遺産分割協議」という言葉を耳にします。これは、亡くなられた方(被相続人)の遺産を、どの相続人が、どのように引き継ぐのかを話し合う手続きです。そして、この協議で最も重要かつ、時に最も困難となるのが「相続人全員の合意」という点です。遺産分割協議書が法務局や金融機関といった第三者に対して効力を持つためには、原則として相続人全員の署名押印が必要となります。
「なぜ一人でも反対すると進まないのか…」と、途方に暮れてしまう方も少なくありません。法律がこのように定めているのには、一応の理由があります。それは、相続人一人ひとりの権利を尊重し、公平性を確保するためです。特定の相続人の意見だけで遺産の分け方が決まってしまえば、他の相続人が不利益を被る可能性があります。そうした事態を防ぎ、すべての相続人が納得した上で財産を承継するために、全員の合意が絶対的な条件とされているのです。
しかしながら現実の遺産分割協議をするとなると、このルールが理不尽に感じたり大きな課題に感じたりする場合もあります。今日はそのようなケースについてご紹介します。
実務の盲点:1人の「お金が欲しい」が協議を振り出しに戻すことも
最初に、当事務所が経験した遺産分割協議に全員の合意が必要なことで実務で経験したケースをお話しさせてください。この時は問題ありませんでしたが、場合によってはまとまりかけていた話し合いが振り出しに戻ってしまうと感じたケースです。
遺産分割協議は、全員の合意が原則です。そのため、たとえ相続人のうちの一人だけが「私は不動産も預金もいらないから、その代わりに少しでいいから現金が欲しい」と希望した場合でも、その内容を遺産分割協議書に明記し、全員が署名・押印しなければなりません。このケースを経験しました。1人が自宅不動産を相続することに相続人全員が口頭で了承していたものの、1人から現金の要望が出たのです。
ここで私がまずいかなと思ったのが、その協議書が他の相続人の目にも触れることです。全員の合意が必要ということは全員が同じ内容の遺産分割協議書に署名することになります。当然そこには「誰誰はいくら取得する」と書かれることになるのです。そうなると、当初「私は何もいらない」と言っていた相続人が、他の相続人が代償金を受け取ることを知った途端、「それなら私も少しはもらいたい」と考えを変えてしまうことがありえると思いました。そうなると、話し合いが振り出しに戻ってしまいます。
幸いこのケースでは問題なく対応できました。私から不動産を取得予定の方にこのコラムでもお話しする「代償分割」の方法を説明。その方が中心となって相続人間の合意が取れました。もしも代償分割が難しいケースの場合、他のやり方を考えなければなりません。例えば相続分の譲渡や放棄という手法を使ったり、相続分を割合で記載して目立たないように工夫したり、家庭裁判所に対する相続放棄を活用する等検討することになったと思います。
全員合意が難しい…よくある合意を難しくさせる財産内容
長年の実務経験から、合意形成が難しくなりやすくパターンがあると感じています。今日は当事務所が合意形成が難しくなりやすいと感じる2つのケースをご紹介します。ここにあてはまってうまく合意形成できなくとも、あなたのご家庭が特別おかしいというわけではありません。よくあることなので申告になりすぎず、できるだけ気楽に構えられると良いと思います。
ケース1:不動産など「分けにくい遺産」が中心の場合
預貯金のように金額で明確に分けられるものと違い、ご自宅や土地といった不動産は物理的に分割することが困難です。遺産の大部分が不動産である場合、話し合いは特に複雑化しがちです。
例えば、以下のような状況が考えられます。
- 長男は「親との思い出が詰まった実家だから、自分が住み続けたい」と希望する。
- しかし、他の兄弟は「自分たちは住む予定がないから、公平に現金で分けたい」と主張する。
- 誰も住む予定はないが、「先祖代々の土地だから売却には反対だ」という意見も出る。
このように、不動産は「分けにくい」という物理的な特性に加え、相続人それぞれの想いや今後のライフプランが絡み合うため、感情的な対立を生みやすいのです。不動産業界での実務経験からも、不動産価値の評価方法一つをとっても意見が分かれ、協議が停滞するケースを数多く見てきました。
ケース2:特定の相続人が親など亡くなった方の援助を多く受けていた場合
「兄は結婚しているが私は独身。結婚費用は親が援助していた。」
「妹は、親から家を買うときに多額の援助を受けていたはずだ」
被相続人の生前に、特定の相続人が財産から利益を得ていたと他の考えているケースも、協議がうまくいかないケースの典型例です。直接このことについてケンカにまではならない場合でも、心にひっかかって素直に話すことができなくなることがあります。
このような時に備えて、民法には「特別受益」という規定があります。婚姻費用や自宅不動産の建築協力など、特定の相続人が亡くなった方から利益を受けていた場合にはそのことを反映させる規定です。この規定を活用することや、「自分だけずるい」「親を独占していた」といった心理的な不公平感に配慮することがポイントです。もしかしたら、ふとしたきっかけで遺産分割協議の場が、過去の不満をぶつけ合う場になってしまうことかも知れません。

話し合いを難しくしないために知っておきたい!解決までの道筋
話し合いを難しくしないためにも、自分の家庭に照らし合わせてどのような解決方法があるのか知っておくのは重要です。ここでは主たる財産が自宅不動産の場合について検証してみたいと思います。
一番スッキリするのは売却してお金で分ける、元々そこに住んでいた方は売却で得た取得分を元手に新居を探すことです。ですが今日はそれ以外の手段で代償分割を紹介します。
解決策1:不動産を相続する人が差額を支払う「代償分割」
ケース1で挙げたように、遺産に不動産が含まれる場合に特に有効な方法が「代償分割」です。これは、特定の相続人(例えば長男)が不動産をすべて相続する代わりに、その不動産の価値と法定相続分との差額を、他の相続人(次男や長女)に対して自己の資金から現金で支払う方法です。
【メリット】
- 思い出のある不動産を売却せずに維持できる。
- 他の相続人は現金で受け取れるため、公平性を保ちやすい。
【デメリット】
- 不動産を相続する人に、代償金を支払うだけの十分な資力(預貯金など)が必要。
ただし、代償分割を進める上で「不動産の評価額をいくらにするか」という点が新たな火種になることもあります。固定資産税評価額、相続税路線価、専門家による鑑定評価(時価)など、どの基準を用いるかで金額が大きく変わるため、ここでも相続人全員の合意が必要不可欠です。
代償分割を決めた後の「相続登記」手続きと注意点
代償分割を行うことで相続人全員が合意に至った場合、その内容を法的に確定させ、不動産の名義を変更するために「相続登記」の手続きが必要です。この手続きには、司法書士としての専門知識が特に重要となる注意点がいくつかあります。

まず、合意内容を証明する「遺産分割協議書」を作成します。この協議書には、「誰がどの不動産を相続するか」ということに加え、「不動産を相続する代償として、誰が誰にいくら支払うか」という代償分割の事実を明確に記載する必要があります。この記載が曖昧だと、後々のトラブルの原因になりかねません。
そして、注意すべき点の一つに「贈与税」の問題があります。代償分割に伴う代償金は、通常は遺産分割の一環として扱われ贈与税の対象とはなりませんが、遺産分割協議書にその旨が明確に記載されていなかったり、代償金の額が不動産の価額に対して過大であったりするなど、実質的に贈与とみなされる場合には、贈与税が課税される可能性があります。
相続登記の申請は2024年4月1日から義務化されました。原則として「不動産を相続で取得したことを知った日」または「遺産分割が成立した日」から3年以内に申請が必要となります。なお、2024年4月1日より前に開始した相続で未登記のものについても義務化の対象となり、3年間の猶予期間(2027年3月31日まで)が設けられています。過去コラムで複雑な案件に対するコラムも上げております。相続人が多数・不明でも大丈夫!相続登記義務化の解決事例
よろしければこちらもご覧ください。
どうしても合意できない場合は「遺産分割調停・審判」
相続人間での話し合いがどうしてもまとまらない、あるいは感情的な対立から話し合いにすらならない場合の最終的な解決手段として、家庭裁判所の手続きを利用する方法があります。なるべくなら避けたい方法だと思いますが、もしも当事者間だけの話し合いでは解決しない場合、検討するほかありません。この状況に備えて当事務所で相続に強い提携の弁護士事務所があり、状況に応じてご紹介しています。
遺産分割調停
まずは「調停」から始まります。これは、裁判官と民間の有識者からなる調停委員が中立的な立場で間に入り、各相続人から個別に事情を聞きながら、解決案を提示したり、助言をしたりして、話し合いによる合意を目指す手続きです。あくまで話し合いがベースであり、第三者が介入することで当事者も冷静になり、解決に至るケースは少なくありません。
遺産分割審判
調停でも合意に至らなかった場合、「審判」手続きに移行します。審判では、裁判官が各相続人の主張や提出された資料などを基に、法律に従って遺産の分割方法を決定します。これは、当事者の合意ではなく、裁判所の判断によって結論が出されるという点で調停とは大きく異なります。
「裁判
参考:遺産分割調停 | 裁判所
まとめ:遺産分割、相続登記のご相談はぜひ司法書士へ
今日見てきたように、思いのほか相続登記や遺産分割協議には法律的に大変な部分もあります。「遺産分割協議書は全員の合意が必要」はネットを見れば出てきますが、それによってどんな課題が出るのかまでは司法書士や弁護士さんでないと気づけないこともあります。大事なのは、早い段階から専門家に相談することです。司法書士は、弁護士さんより敷居が低く相談したところで相続争いが生じているような雰囲気にもなりません。相続が発生して不動産があったらまずは司法書士に相談し、あなたのご家庭のケースでどのような段取りが適切なのか、一緒に考えていきましょう!
ご相談は初回無料相談はこちらからご利用いただけます。
対応エリアも東京23区だけはありません。東京都下や首都圏(神奈川・千葉・埼玉)でも業務実績があります他にも茨城県笠間市や石岡市、千葉県館山市・神戸・札幌・山形などで実績があり、必要に応じて全国出張します。ズームなどテレビ電話の打ち合わせも対応します。
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東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
相続登記の漏れを防ぐには?専門家が教える不動産調査術
相続登記の「登記漏れ」なぜ起こる?よくある失敗事例
「相続登記はしっかり済ませたはずなのに、後から登記されていない土地が見つかってしまった…」
ご両親を亡くされ、相続手続きに奔走された方から、このようなご相談をいただくことは少なくありません。特に、ご自身で手続きをされた方や、一部の手続きだけを専門家に依頼されたケースで、数年後に登記漏れが発覚する事例が見受けられます。
相続登記における「登記漏れ」とは、亡くなった方(被相続人)が所有していた不動産の一部が、相続登記の手続きから漏れてしまう状態を指します。例えば、自宅の建物と土地の登記は済ませたものの、数平方メートルの私道部分の持分だけが登記されずに残ってしまう、あるいは、ご家族も誰もその存在を知らなかった遠方の山林の登記が漏れてしまうといったケースが典型です。
こうした登記漏れは、「やったつもり」という思い込みから生じることが多く、決して他人事ではありません。特に2024年4月から相続登記が義務化されたことに伴い、何十年も前に行ったはずの祖父母の相続で登記漏れが見つかり、慌ててご相談に来られる方も増えています。
この記事では、司法書士として多くの相続案件に携わってきた経験から、なぜ登記漏れが起こるのか、そしてそれを未然に防ぐための具体的な不動産調査術について、詳しく解説していきます。
専門家としての経験から:登記漏れは「思い込み」から始まる
これまでの実務で数多くの相続登記をお手伝いしてきましたが、登記漏れが発覚するケースには共通点があります。それは、ご家族の皆様が「親の財産はこれだけのはずだ」と強く思い込んでいることです。
例えば、あるご相談者様は、お父様の相続登記をご自身で完了させました。しかし数年後、自宅を売却しようとした際に、前面道路の「私道持分」の登記が漏れていたことが発覚。買主様との契約は目前でしたが、急いで相続人全員で再度、遺産分割協議を行い、私道持分の相続登記を申請する必要に迫られました。幸い、相続人間の関係が良好だったため事なきを得ましたが、もし関係が悪化していたら、売却そのものが頓挫していた可能性も否定できません。
この事例のように、登記漏れは後になって大きなトラブルの火種となり得ます。手続きの煩雑さやストレスから皆様を解放し、安心して未来へ進むためにも、最初の段階で網羅的な調査を行うことが何よりも重要なのです。
【要注意】登記漏れしやすい不動産リスト
では、具体的にどのような不動産が登記漏れの対象になりやすいのでしょうか。ここでは、特に注意が必要な不動産の典型例を3つご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせながらご確認ください。

私道・共有道路の持分
登記漏れの代表格ともいえるのが、自宅に接している「私道」や「共有道路」の持分です。一戸建てを購入した際、土地と建物だけでなく、前面道路の所有権(多くは共有持分)も一緒に取得しているケースが一般的です。
しかし、この私道部分は、公衆用道路として利用されているなどの理由から固定資産税が非課税になっていることが多く、毎年送られてくる納税通知書には記載されてないこともあり得ます。そのため、納税通知書だけを頼りに相続財産をリストアップすると、私道の存在を完全に見落としてしまうのです。
不動産取引の実務に携わってきた経験から申し上げると、この私道持分の登記漏れは、将来その不動産を売却する際に極めて大きな問題となります。買主様への所有権移転が完全にできないため、最悪の場合、売買契約そのものが白紙撤回になるリスクも孕んでいます。
所在が分かりにくい山林や原野
ご自身の生活圏から遠く離れた場所にある山林や原野、畑なども登記漏れが発生しやすい不動産です。先祖代々受け継いできた土地で、ご自身はもちろん、亡くなった親御さんですらその正確な場所や範囲を把握していないケースも珍しくありません。
山林などは地番が「〇〇山 1番」のように大まかで、一つの地番でも複数の筆に分かれていることが多く、すべての土地を把握するのが困難です。また、価値が低いと思われている土地ほど関心が薄れ、相続手続きの際に意識から抜け落ちてしまいがちです。
マンションの敷地権や付属建物
「うちはマンションだから大丈夫」と思われている方も注意が必要です。特に、建築年月日が古いマンションの場合、現在の「敷地権付きマンション」とは異なり、建物(専有部分)の権利と、土地の権利(共有持分)が別々の登記になっていることがあります。この場合、建物の登記はしても、土地の共有持分の登記を失念してしまうリスクがあります。
また、駐車場やトランクルーム、物置などが、居住用の建物とは別の「付属建物」として独立して登記されているケースもあります。マンション管理会社での勤務経験上、こうした付属建物の存在は管理規約や購入時の書類を確認しないと判明しにくく、見落としやすいポイントの一つです。
登記漏れを防ぐカギは「複合調査」にあり
ここまで登記漏れしやすい不動産の例を見てきましたが、ではどうすればこうした見落としを防げるのでしょうか。その答えは、単一の書類に頼るのではなく、複数の公的な書類を組み合わせて多角的に調査する「複合調査」にあります。
ユーザーからの補足指示にもあったように、「名寄帳に載っていない私道持分」や「納税通知書に記載のない山林」は実際に存在します。「この書類さえ見れば完璧」という万能な書類は存在しないのです。だからこそ、それぞれの書類の長所と短所を理解し、パズルのピースを組み合わせるように全体像を明らかにしていく作業が不可欠となります。
ここからは、専門家が実践する複合調査の具体的なステップをご紹介します。
ステップ1:納税通知書と名寄帳で当たりをつける
調査の第一歩は、市区町村役場で取得できる書類から始めるのが効率的です。
まず、毎年4月~5月頃に送られてくる「固定資産税・都市計画税 納税通知書」を確認します。ここには、その市区町村内で課税対象となっている不動産がリストアップされています(課税明細書)。これにより、少なくとも課税されている不動産の全体像を把握できます。
次に、同じく市区町村役場(都税事務所など)で「名寄帳(なよせちょう)」を取得します。名寄帳とは、ある特定の人がその市区町村内に所有している不動産をすべて一覧にしたものです。納税通知書との大きな違いは、私道や墓地など、固定資産税が非課税・減免されている不動産も記載される点です。
ただし、これらの書類には限界もあります。それは、調査できるのがその市区町村内の不動産に限られるという点です。もし亡くなった方が他の市区町村にも不動産を所有していた場合、その存在を突き止めることはできません。
ステップ2:権利証(登記識別情報)で契約内容を遡る
次に、故人がご自宅で保管されていた書類を確認します。特に重要なのが「登記済権利証」または「登記識別情報通知」です。
これらの書類は、不動産の所有権を取得した際の登記完了を証明するもので、不動産購入時の売買契約書などと一緒に保管されていることが多いです。書類の束を丁寧に確認すると、売買の対象となった物件の目録が見つかることがあります。その目録に、自宅の土地・建物のほかに、私道持分や付属建物などが記載されていないかを確認することで、登記漏れのヒントが得られます。
ただし、これらの書類はあくまで「購入時点」の情報です。その後に一部を売却したり、分筆・合筆したりしている可能性もあるため、必ず次のステップで最新の情報を確認する必要があります。

ステップ3:登記事項証明書や公図で最終確認する
最終的な確認は、不動産の所在地を管轄する法務局で行います。法務局では、不動産の現在の権利関係が記録された「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取得できます。
ここで専門家ならではのチェックポイントとなるのが「共同担保目録」です。もし亡くなった方がその不動産を購入する際に住宅ローンなどを利用していた場合、登記事項証明書と一緒に共同担保目録を取得できます。この目録には、融資の担保として提供された不動産がすべて記載されています。
金融機関は融資の際に担保漏れがないよう厳しくチェックするため、この共同担保目録に、ご家族が把握していなかった私道持分などが記載されているケースがよくあります。これは、登記漏れを発見するための非常に有力な手がかりとなります。
さらに「公図」を取得し、対象不動産の隣接地の状況を確認することも有効です。公図を見ることで、前面道路が私道かどうか、隣接地との位置関係などを視覚的に把握でき、調査の精度が上がります。
参考:登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと 供託ねっと
登記漏れが発覚したら?放置するリスクと対処法
もし、これらの調査によって登記漏れが発覚した場合、絶対に放置してはいけません。登記漏れをそのままにしておくと、以下のような様々なリスクが生じます。
- 売却や担保設定ができない:いざ不動産を売りたい、あるいはそれを担保にお金を借りたいと思っても、登記上の所有者が亡くなった方のままでは手続きを進めることができません。
- 次の相続で手続きがさらに複雑化する:登記漏れを放置したまま相続人が亡くなってしまうと、関係者がネズミ算式に増えていきます。そうなると、遺産分割協議をまとめるのが極めて困難になり、解決までに多大な時間と費用がかかることになります。関係者が多くなりすぎてお困りの方は、「相続人が多数・不明でも大丈夫!相続登記義務化の解決事例」の記事もご参照ください。
- 過料(罰金)の対象になる可能性:2024年4月1日から相続登記が義務化され、正当な理由なく期限内(相続の開始を知った日から3年以内)に登記をしないと、10万円以下の過料が科される可能性があります。これは過去に発生した相続にも適用されるため、古い登記漏れも対象となります。
もし登記漏れが見つかったとしても、決して焦る必要はありません。改めて相続人全員で、その漏れていた不動産について再度、遺産分割協議を行い、法務局に相続登記を申請することで、適切に手続きを完了させることができます。手続きが複雑で分からない場合は、速やかに専門家へ相談しましょう。
相続登記は専門家への相談が確実です
ここまで、相続登記の漏れを防ぐための調査方法について解説してきました。しかし、ご紹介した「複合調査」をご自身で行うには、多くの時間と手間がかかります。また、古い権利証や公図を正確に読み解くには、専門的な知識と経験が必要です。
特に、以下のようなケースでは、ご自身での調査は困難を極める可能性があります。
- 相続財産である不動産の種類が多い、または複数の市区町村に点在している
- 山林や農地など、所在の特定が難しい不動産が含まれている
- 相続人が多い、または疎遠な親族がいる
- 古い書類しか残っておらず、情報の読み解きに自信がない
このような状況で無理に手続きを進めると、かえって登記漏れのリスクを高めてしまいかねません。
私たち司法書士は、不動産登記の専門家であると同時に、皆様の代理人として各種公的書類を取得し、網羅的な財産調査を行うことができます。不動産会社での実務経験も活かし、法律面だけでなく取引上のリスクも踏まえた上で、安全かつ確実に手続きを進めるお手伝いをいたします。
何より大切なのは、皆様が手続きの煩わしさや「何か見落としているかもしれない」という不安から解放されることです。当事務所は、流れ作業で工場のように大量に登記を量産するタイプの司法書士ではありません。最適な解決策を一緒に考えます。
相続登記に関するご不安やお悩みは、どうぞ一人で抱え込まずに、当事務所の無料相談をご利用ください。あなたからのご連絡を心よりお待ちしております。エリアも東京23区に限らず、首都圏や山梨・大阪・九州・北海道など全国の物件で取り扱い実績があります。

東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
遺産分割で相手が要求を言わない…司法書士と進める解決策
ご主人の相続、他の相続人が本音を言わずお困りではありませんか?
大切なご主人を亡くされ、深い悲しみの中、相続の手続きを進めなければならない…そのお気持ち、お察しいたします。ただでさえ大変な時期に、他の相続人との話し合いが思うように進まないと、心労は計り知れないものがあるでしょう。
「遺産をどうしたいのか、はっきりとした要求を言ってくれない」
「何度も同じような質問を繰り返され、話し合いが一向に進まない」
「一体、何を考えているのか分からず、どう対応していいか途方に暮れている」
もしあなたが今、このような状況で心を痛めているのでしたら、どうか「自分だけが…」と追い詰められないでください。遺産分割というデリケートな問題では、相手が本音をなかなか見せず、話し合いが膠着してしまうことは、決して珍しいことではないのです。
この記事では、なぜ相手が要求を言わないのか、その心理的な背景を探るとともに、私たち司法書士がどのように関わることで、その固く閉ざされた扉を開くお手伝いができるのかを、具体的な事例を交えながらお伝えします。この記事を読み終える頃には、きっと、今の苦しい状況を打開するための具体的な一歩が見えてくるはずです。
なぜ相手は要求を言わないのか?考えられる3つの心理
相手がはっきりと要求を口にしないのには、いくつかの心理的な理由が考えられます。単に意地悪をしているのではなく、相手もまた、様々な不安やためらいを抱えているのかもしれません。まずはその背景を理解することが、冷静な対話への第一歩となります。
① まずはあなたの出方を探っている
相手が直接的な要求を避け、質問を繰り返す場合、まずはこちらの意向や財産状況を把握したいという「探り」の心理が働いている可能性があります。特に相続に関する知識が十分でない方の場合、ご自身の要求が法的に、あるいは社会通念上、妥当なものなのか自信が持てません。そのため、先に手の内を見せることを恐れ、あなたの出方を見ながら自分の立ち位置を決めようとしているのです。
このような場合、相手の質問を「攻撃」と捉えず、一つひとつ誠実に情報を提供していく姿勢が、結果的に相手の警戒心を解き、本音を引き出す鍵となることがあります。
② 関係性を壊したくないという遠慮やためらい
「お金の話を切り出して、親族の関係が気まずくなったらどうしよう…」
「あまりがめつい人間だと思われたくない」
こうした気持ちから、明確な要求をためらっているケースも少なくありません。特に、これまで良好な関係を築いてきた相手であればあるほど、お金の話が関係に亀裂を入れることを恐れるのは自然な感情です。この場合、高圧的な態度で要求を促すのではなく、相手の気持ちを尊重し、「お互いにとって良い形で解決したい」というメッセージを伝え、話しやすい雰囲気を作ることが大切になります。
③ 手続きの進め方への不満や疎外感
相続手続きは、亡くなった方の配偶者であるあなたが中心となって進めることが多いでしょう。しかし、その進め方に対して、他の相続人が「自分は蚊帳の外に置かれている」「十分に情報が与えられていない」といった不満や疎外感を抱いている可能性もあります。
その不満が、遺産分割協議への非協力的な態度、つまり「要求を言わない」という形で現れているのかもしれません。財産の全体像がきちんと開示されていないと感じている場合、この傾向はより強くなります。手続きの進捗や財産の情報をこまめに共有し、相手も「当事者」として手続きに参加しているという意識を持ってもらうことが、信頼関係を築く上で非常に重要です。

【対応事例】20年越しの相続。司法書士の伴走
ここで、当事務所が実際にサポートさせていただいた事例をご紹介します。ご相談者は、20年以上前に亡くなったご主人名義のご自宅の相続登記でお困りの奥様でした。
お子さんがいらっしゃらないため、相続人は奥様と、ご主人のご兄弟3名。奥様はご兄弟とほとんど交流がなく、ご自身で連絡を取ることに大きな不安を感じていらっしゃいました。
【不安】「これからどうなるんだろう…」専門家が介在する緊張の始まり
まず、当事務所で戸籍を調査して相続人を確定させ、私からご兄弟の皆様へ、遺産分割協議へのご協力をお願いするお手紙を丁寧にお送りしました。すぐに2名の方からは協力的なお返事をいただけましたが、残るお一方からは、なかなかお返事がありません。
相手の方のお気持ちを害さないよう、文面を慎重に練り直して再度お手紙をお送りしたところ、「まずは全ての財産を開示して欲しい」というご返信がありました。これは相続人として正当なご要望です。
【葛藤】「もう調べようがない…」過去の事実と現在の想いの間で
しかし、問題はご主人が亡くなってから20年以上が経過していること。当時の預貯金や株式などの資料はほとんど残っておらず、正確な財産状況を調べるのは極めて困難でした。私はこの状況を正直に奥様にご報告し、奥様のお気持ちを伺いました。
奥様は、ご夫婦で力を合わせて住宅ローンを返済してきたこと、この家にご自身の人生が詰まっていることを切々と語られました。そのお気持ちを、今度は私から相手の方へ、奥様ご自身の言葉として丁寧にお伝えしました。
そこから、根気強いやり取りが始まりました。
「家の価値はどう判断するのか?」
「私は兄(亡くなったご主人)と特に仲が良かった」
財産に関する質問と、亡くなったご主人との思い出話が、何往復か続きました。そのたびに、私は奥様と打ち合わせを重ね、奥様のお気持ちを汲み取りながら、奥様からの回答を先方に伝えていきました。。
【安堵】4回のやり取りの末に訪れた解決の光
質問と回答を4回繰り返した頃、ついに相手の方から相続に対する希望が提示されました。それはこれまでどおり話をはぐらかすようなものではなく実際に遺産分割協議を前に進められるご希望でした。
奥様もこのご希望に向き合い、無事に遺産分割協議が成立し、20年越しにご自宅を奥様の名義にすることができたのです。
この事例は、焦らず、相手の質問に一つひとつ誠実に向き合うことが、最終的に相手の本音を引き出し、円満な解決に繋がることを示しています。そして、そのプロセスに専門家が伴走することで、依頼者の方の精神的なご負担を和らげ、冷静なコミュニケーションを維持できるのです。

膠着状態を打開する司法書士の「中立性」という関わり方
司法書士は弁護士さんと違い、依頼者の方の立場に立って代理人として交渉することは法律上できません。しかしこの「交渉代理ができない」という点が、時として円満な解決への大きな強みになるのです。
交渉代理はできないが、あなたと併走することはできる
司法書士法上、私たち司法書士は、紛争性のある案件で特定の相続人の代理人として相手方と交渉することはできません。しかし、それは「何もできない」という意味ではありません。
法的知識をあなたに伝えながら適切な回答をするサポートをすることはできます。考えた内容は、なにも口頭で伝えなければならないわけではありません。落ち着いて、手紙にすれば良いのです。時として直接会うよりも、冷静かつ正確なコミュニケーションが可能になります。これにより、不必要な対立の激化を防ぐことができるのです。特定の相続人間の利害が対立しないケースでは、遺産手続きは弁護士より司法書士!大きなメリットがあります!!でも解説している通り、司法書士が適任な場面は多くあります。
「どちらの味方でもない」ことが相手の警戒心を解く
もし、一方の相続人に弁護士が代理人として就くと、相手は「攻撃されている」「戦いが始まる」と感じ、身構えてしまうことが少なくありません。そうなると、態度はより硬化し、話し合いでの解決は遠のいてしまいます。
一方で、司法書士は「相続人全員のための手続きを、公平中立な立場で進める専門家」として関わります。この「どちらの味方でもない」というスタンスが、相手の警戒心を解き、「この人になら話しても大丈夫かもしれない」という安心感に繋がることがあるのです。
心理カウンセラーとしての視点からも、人は攻撃されていると感じると防御的になりますが、安全な場であると感じれば心を開きやすくなります。私たちのこの中立的な立場こそが、相手の隠された本音や、「実はお金が欲しいわけではなく、ただ自分の気持ちを分かってほしかった」といった本当の望みを引き出すきっかけになるのです。

長期化させないために。今あなたができること
では、この膠着した状況を打開し、手続きを前に進めるために、今あなたに何ができるでしょうか。焦りは禁物ですが、行動を起こすことは大切です。
まずは相手の質問に一つひとつ誠実に対応する
「また同じことを聞かれる…」とうんざりする気持ちはよく分かります。しかし、まずは相手の質問に、一つひとつ誠実に対応することを心がけてみてください。財産に関する質問であれば、分かる範囲で構いませんので、通帳のコピーや不動産の評価額が分かる書類など、客観的な資料を揃えて開示する姿勢が大切です。その透明性が、相手の不信感を和らげ、本音での対話を促す土壌を作ります。「急がば回れ」の精神が、結果的に円満かつ早期の解決に繋がるのです。
相続登記は、ぜひ専門家にご相談ください
相続登記には、このように人間関係的な部分だけではなく、安易に手続きを進めると思っていたものと権利関係が違って登記がされてしまったりと、落とし穴がたくさんあります。そのため軽く考えず、司法書士に相談することを強くお勧めします。
下北沢司法書士事務所は、単に法律手続きを代行するだけではありません。心理カウンセラーの資格を持つ司法書士が、あなたの不安や辛いお気持ちに優しく寄り添いながら、不動産実務の経験も活かして、バランスの取れた解決策を「一緒に考えて提案する」パートナーでありたいと願っています。
もし、あなたが今、出口の見えないトンネルの中にいるように感じているのなら、どうぞお気軽にお声がけください。最初の一歩として、初回無料相談はこちらからご利用いただけます。私たちが、あなたと一緒に光の差す方向を探します。ご依頼いただいているエリアも事務所所在地である世田谷区やをはじめとする東京23区、府中市・調布市などの東京都下からもたくさんご依頼をいただいております。東京都以外では川崎、横浜、相模原、取手などの首都圏でも依頼実績があります。更に出張対応では、千葉県館山市・神戸・札幌・山形などで実績があり、必要に応じて全国出張します。ズームなどテレビ電話の打ち合わせも対応します。
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相続人が多数・不明でも大丈夫!相続登記義務化の解決事例
「相続人が多すぎて、どうしたら…」その不安、一人で抱えないでください
「夫(妻)が亡くなって、自宅の名義を自分に変えようと思ったら、会ったこともない親戚がたくさん相続人になっている可能性があると言われた…」「相続登記が義務になったと聞いたけれど、連絡先もわからない人がいて、どう手続きを進めたらいいのか全く見当がつかない」
大切なご家族を亡くされた悲しみの中で、このような複雑な問題に直面され、途方に暮れていらっしゃるのではないでしょうか。先の見えない状況に、夜も眠れないほどの不安と焦りを感じていらっしゃるかもしれません。
でも、どうかご安心ください。あなたお一人で悩む必要はありません。相続人が大勢いらっしゃったり、一部の方の行方がわからなかったりするケースは、決して珍しいことではないのです。そして、そのような複雑に見える状況でも、解決への道筋は必ずあります。
私たち下北沢司法書士事務所は、法律の手続きを進めるだけの専門家ではありません。心理カウンセラーの資格を持つ司法書士として、まずあなたの不安な気持ちにじっくりと耳を傾け、心に寄り添うことを何よりも大切にしています。この記事が、あなたの心を少しでも軽くし、次の一歩を踏み出すための希望の光となれば幸いです。
【解決事例】14人の相続人を特定、全員の協力を得て自宅を守った話
「相続人が多くて手続きが進められない」というご相談は、当事務所にも数多く寄せられます。ここで、ご本人様の明確な同意を得たうえで、実際に当事務所が解決に導いたご相談者様の事例を、個人が特定されない範囲でご紹介します。このお話は、きっとあなたの状況にも重なる部分があるはずです。
ご相談者様のお悩み:ご主人が亡くなり、ご自宅の名義変更をしたい
ご相談にいらっしゃったのは、長年連れ添ったご主人を亡くされた奥様でした。お子様はいらっしゃいませんでした。多くの方が「子どもがいなければ、残された配偶者がすべて相続するのでは?」と思われがちですが、法律のルールは少し異なります。
民法の原則では、お子様がいないご夫婦の場合、亡くなった方の財産は、配配偶者が4分の3、そして亡くなった方の兄弟姉妹が4分の1を相続することになります。
ご主人はご高齢で、10人近いご兄弟がいらっしゃいました。さらに、すでに亡くなっているご兄弟もおり、その方々にお子さん(つまり、ご主人から見て甥や姪)がいれば、その方々も相続人となります。
どこに住んでいるのか、お元気なのかもわからない…。そんな状態から、最初の一歩を踏み出しました。
解決への道のり:丁寧な調査と「お願い」の心
私たちはまず、古い戸籍を一つひとつ丁寧にたどり、相続人が誰なのかを確定させる調査から始めました。その結果、最終的に相続人は全部で14名いらっしゃることが判明しました。
相続人を特定できても、次が最も大切な段階です。それは、お一人おひとりに事情をご説明し、奥様がご自宅を相続することに同意していただく「遺産分割協議」へのご協力をお願いすることです。
これは単なる手続きではありません。相続人の方々にとっては、突然受け取る手紙です。驚かせたり、不快な思いをさせたりすることがないよう、私たちは最大限の配慮を心がけました。故人への想い、そして残された奥様のこれからの生活を守りたいという真摯な気持ちを、丁寧な言葉で綴ったお手紙をお送りしました。
幸い、私たちの想いを汲んでくださり、14名全員が快くご協力くださいました。皆様から遺産分割協議書にご署名とご捺印をいただき、無事に奥様の名義にご自宅の登記を変更することができたのです。手続きを終えた時の、奥様の安堵された表情は今でも忘れられません。
この事例のように、たとえ相続人が何人いらっしゃっても、諦める必要はありません。大切なのは、法的な知識だけでなく、関係者一人ひとりへの敬意と、丁寧に向き合う心なのです。
なぜ相続人が増える?放置が招く「相続登記義務化」の現実
「どうしてこんなに相続人が増えてしまったのだろう?」と疑問に思われるかもしれません。その主な原因は、相続手続きがされないまま長い年月が経過し、相続が何度も繰り返される「数次相続(すうじそうぞく)」にあります。
例えば、祖父が亡くなった時に手続きをせず、次に父が亡くなり…と世代を重ねるごとに、関係者がネズミ算式に増えていってしまうのです。
こうした所有者不明の土地問題などを解決するため、2024年4月1日から相続登記が義務化されました。これからは、不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に名義変更の登記をしなければならず、正当な理由なく怠った場合には10万円以下の過料(ペナルティ)が科される可能性があります。「まだ先のこと」と放置しておくことは、もはやできなくなったのです。
「3年以内」はいつから?過去の相続も対象です
この「3年以内」という期限は、いつから数え始めるのでしょうか。ルールは以下のようになっています。
- 法律の施行後(2024年4月1日以降)に発生した相続:
「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日」から3年以内 - 法律の施行前(2024年3月31日以前)に発生した相続:
「法律の施行日(2024年4月1日)」または「相続を知った日」のいずれか遅い日から3年以内
つまり、何十年も前に亡くなった方の名義のままになっている不動産であっても、2027年3月31日までに相続登記を申請する義務がある、ということです。決して時間的な余裕があるわけではありません。
解決への3つの道筋|状況に合わせた選択肢
相続人が多数・不明な場合の相続登記には、いくつかの対応先があり、その一部をご紹介します。ご自身の状況や相続人間の関係性に合わせて、取れる中から最善の選択肢を取ることが大切です。
①【円満解決を目指す】遺産分割協議で全員の合意を得る
最も理想的で、根本的な解決につながるのが、相続人全員で話し合い、「誰がどの財産を相続するか」を決める「遺産分割協議」です。先ほどの事例のように、ご自宅を奥様お一人の名義にするためには、他の相続人全員から「自分は相続しません」という同意(実印と印鑑証明書)を得る必要があります。
この方法の最大のメリットは、不動産が共有状態になることを避け、将来のトラブルの種を完全に取り除ける点です。成功の鍵は、やはり他の相続人の方々への丁寧なアプローチに尽きます。専門家が第三者として間に入ることで、感情的なしこりを残さず、冷静な話し合いを進めやすくなります。
②【協議が困難な場合】法定相続分で登記するリスク
どうしても遺産分割協議がまとまらない場合、法律で定められた相続割合(法定相続分)で、相続人全員の共有名義として登記する方法もあります。一見、公平な解決策に見えますが、これには大きなリスクが伴います。
不動産が共有名義になると、
- その不動産を売却したり、家を建て替えたりする際に、共有者全員の同意が必要になる。
- 共有者の一人が亡くなると、その人の相続人が新たな共有者となり、さらに権利関係が複雑化する。
- 固定資産税の支払いなど、管理上のトラブルが起きやすい。
不動産取引の実務を知る立場から申し上げると、安易に共有登記を選択することは、問題を先送りにするだけで、将来、ご自身やお子様の代にさらに大きな負担を残すことになりかねません。できる限り避けるべき選択肢と言えるでしょう。
③【ひとまず義務を果たす】相続人申告登記という選択
「3年以内に遺産分割協議をまとめるのは難しいけれど、ペナルティは避けたい」。そんな時に利用できるのが、2024年4月1日から始まった「相続人申告登記」という新しい制度です。
これは、相続人の一人から「私が相続人の一人です」と法務局に申し出るだけで、ひとまず相続登記の義務を果たしたことになる、という簡易的な手続きです。他の相続人の協力は必要ありません。
ただし、これはあくまで一時的な措置です。この登記だけでは、不動産の所有権が確定したわけではないため、不動産を売却したり、担保に入れて融資を受けたりすることはできません。最終的に遺産分割協議が成立したら、その日から3年以内に改めて正式な相続登記を行う必要があります。
遺産分割協議に向けた時間稼ぎとして、また、ひとまず義務違反の状態を回避するための有効な手段です。
司法書士が「心に優しい」お手伝いできること
相続人が多数いらっしゃるケースでは、法律の知識はもちろんのこと、関係者の方々への細やかな配慮や、円滑なコミュニケーションが何よりも重要になります。
私たち下北沢司法書士事務所は、単に手続きを代行するだけではありません。心理カウンセラーの資格を持つ司法書士として、ご依頼者様の不安な気持ちに寄り添い、他の相続人の方々へも敬意を払った丁寧な対応を徹底しています。私たちが目指すのは、手続きの負担だけでなく、「心の負担」をも軽くするサポートです。
もし、あなたが今、複雑な相続問題で心を痛めているのなら、どうぞお気軽にご相談ください。私たちと一緒に、解決への一歩を踏み出しましょう。
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下北沢司法書士事務所
代表 司法書士 竹内 友章(東京司法書士会所属)
〒155-0031 東京都世田谷区北沢三丁目21番5号ユーワハイツ北沢201

相続人の調査から書類作成、登記申請まで一括サポート
司法書士にご依頼いただくことで、あなたは煩雑で精神的にも負担の大きい作業から解放されます。具体的には、以下のような手続きをすべてお任せいただけます。
- 戸籍の収集と相続人調査:古い戸籍を遡り、相続人となる方を正確に特定します。
- 相続関係説明図の作成:複雑な親族関係を分かりやすく図にまとめます。
- 相続人へのご説明・協力依頼:第三者の専門家として、中立的な立場から丁寧にお手紙を作成し、事情をご説明します。
- 遺産分割協議書の作成:法的に有効で、後々のトラブルを防ぐ協議書を作成します。
- 法務局への登記申請:必要書類をすべて揃え、あなたに代わって登記を申請します。
不動産売却まで見据えた最適な解決策をご提案
当事務所の代表は、司法書士だけでなく、宅地建物取引士の資格も持ち、不動産会社での実務経験も豊富です。そのため、単に登記を完了させるだけでなく、その先の未来まで見据えたご提案が可能です。
「この家は、将来的に売却した方が良いのだろうか?」「相続した土地をどう活用すればいいのだろう?」
そんなお悩みにも、法律と不動産実務の両面から、あなたにとって最善の解決策を「一緒に考えて提案する」パートナーとしてお力になります。法律の専門家として、そしてあなたの人生に寄り添うカウンセラーとして、誠心誠意サポートさせていただきます。
対応エリアも事務所所在地である世田谷区や、東京23区だけはありません。町田市や狛江市、三鷹市などの東京都下からもご依頼をいただいております。藤沢市、川崎、横浜、松戸などの首都圏でも依頼実績があります。更に出張対応では、千葉県館山市・神戸・札幌・山形などで実績があり、必要に応じて全国出張します。ズームなどテレビ電話の打ち合わせも対応します。
主な対応エリアはこちら↓
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お問い合わせ | 相続手続、遺言、相続放棄、会社設立、不動産売却なら下北沢司法書士事務

東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
相続不動産の売却、アンケート紹介!
こんにちは!下北沢司法書士事務所の竹内です。 相続遺言、死後事務委任契約、終活支援、遺産分割、認知症対策(成年後見、信託)、賃貸トラブル対応(孤独死、家賃滞納)、不動産売却支援(共有不動産、借金による任意売却)、会社設立や事業承継に取り組む司法書士です。
相続と不動産売却!アンケート紹介!!
今日は遺産分割協議の相続人間の調整、相続登記(不動産の名義変更)、相続登記をした不動産の売却、売却代金の分配や分配した金額の根拠を示す清算表の作成をご依頼いただいたお客さまからのアンケートをご紹介します!こちら↓↓
「他の相続人と顔を合わさずに済ませてくれたことがありがたかった」「堅苦しくなく説明が簡潔」「正直」と嬉しい評価をいただきました。ありがとうございます!
相続した実家の売却。調整役が必要!
アンケートをいただいた方のケースでは、相続人間の調整が必要なケースでした。相続した不動産の落としどころをつけるには、全員の合意が必要です。誰か1人が相続する、相続人の全員若しくは何人かで相続する、不動産を相続した人から他の人にお金を払う(代償分割)などどんなやり方をするにも全員で合意しなければなりません。この合意をするため他相続人への通知文の送付時も文案を考え抜き、なるべく相手が回答しやすいようにアンケート方式の回答をつけ、相続不動産の売却時にも清算表を分かりやすく作成して公平に財産の分配が行われていることを形で示しました。こういう1つ1つの作業を流れ作業で定型文を使って行うのではなく、「今回の事案を解決するのはどういう段取りや文面で進めるのがいいだろうか」と1つ1つ意識して考えていくのが当事務所の特徴でありみなさんのメリットです。
相続や相続した不動産の売却は当事務所にご相談を!エリアも幅広く対応します!!
今日は相続した不動産の売却についてお話ししました。相続不動産の売却は元不動産営業でもあり、また人の心を勉強して上級心理カウンセラーの取得した当事務所にぜひお任せください!ぜひお気軽にご相談ください!対応エリアも下北沢を拠点に世田谷区、杉並区、中野区などの東京23区や府中市、吉祥寺などの東京都下、さらに、横浜市、川崎市、相模原市、柏市などの神奈川・埼玉・千葉などの首都圏エリアから多くのご相談をいただいております。対応エリアはこちら↓
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下北沢司法書士事務所 竹内友章

東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
士業の横領。被害にあわないためには?
こんにちは! 下北沢司法書士事務所の竹内です。 相続遺言、死後事務委任契約、終活支援、遺産分割、認知症対策(成年後見、信託)、賃貸トラブル対応(孤独死、家賃滞納)、不動産売却支援(共有不動産、借金による任意売却)、会社設立や事業承継に取り組む司法書士です。
士業による横領。どう防ぐのか?
少し前のニュースですが、遺産を預かっていた弁護士さんが連絡が取れなくなった話がありました。
ニュースには「横領」や「着服」という言葉は使われてませんが、強く連想させるような記事だと思います。弁護士・司法書士・銀行など一応は資格を取ったり、努力していい就職先を選べた人の横領の話は時々ニュースになります。なぜ資格試験の突破など努力してその職業について人がこんな事件を起こしてしまうのか。あなたが相続や成年後見でこういう被害にあわないためにはどうしたらいいのか解説します。
弁護士・司法書士がお金を預かる場面
弁護士や司法書士は人のお金を良く預かる職業です。成年後見業務では、認知症になった方の通帳を預かり銀行とのやりとりを代理人として行います。銀行は、成年後見人が出金するものを基本的に否定しません。銀行からみたら正当な権限者による引き出しだからです。ということは、成年後見人はいくらでもお金をおろせてしまう環境があります。また、遺産相続の場面ではどうでしょうか。
複数の相続人に預貯金を分配するとき、亡くなった方の口座から直接相続人に入金するのは大変です。なぜなら、それぞれ相続する金額は法定相続分や遺産分割協議で決まっています。バラバラに処理すると、誰がどの銀行口座からいくら受け取るのか細かく処理しなければなりません。弁護士・司法書士の作業としても大変ですし作業過程が相続人の方からみてもなぜそうなったのか分かりにくいです。そこで、一旦、弁護士・司法書士のお金を預かるための専用の口座に集約させて、その口座から分配するのが作業手順になります。今回紹介したニュースでは、こうして預かったお金の返金に応じないということだと思います。
あなたが被害にあわないためには?
このように成年後見、相続などではお金を預かることが業務上必要になり、かつ預かったお金をいつでもおろせてしまう状況ができます。そんな中、被害を防ぐために依頼する人が気を付けるポイントはなんでしょうか。これは、人を見ていく必要があります。例えば服装が派手など見栄っ張りな人や夜遊びしてそうな人、余裕がなくギスギスしてる人とかは避けた方が無難かも知れません。SNSなどでそういう様子がないかチェックしてみるのも方法だと思います。横領が通帳の履歴からバッチリ証拠が残る犯罪です。やる方にも目先のお金に目がくらむ以外に、合理性が全くありません。そんなことをしてしまうのはなにかに依存してたり、病的なお金の使い方をしてる人の可能性が高い。難しいですが、そういう様子がないかという目線で見ていった方がいいでしょう。
当事務所がしていること。
お客様にこういった心配をさせないよう、当事務所は定期的に情報開示をしています。成年後見ならば、親族の方のご希望があれば通帳の原本を開示し、相続・遺産承継ならば預かり口口座の履歴を2か月に一度ほどは取り寄せ、お客様に開示するようにしています。成年後見・遺産相続の事案は日本中に星の数ほどある中、そういうった事件はごくまれにしかおきません。ですがニュースなどを見てしまうと、心配になるのも人間だと思います。そういった心配をお客様にさせないよう、司法書士の方から積極的に証明する姿勢を大事にしています。
相続、成年後見のご相談は下北沢司法書士事務所へ!エリアも幅広く対応します!!
今日は相続、成年後見についてお話させていただきました。当事務所では相続、成年後見や信託などの認知症対策のご相談を承っております。エリアも世田谷区、中野区、杉並区などの東京23区や狛江市、調布市などの東京都下、さらに、横浜市、川崎市、相模原市、柏市などの神奈川・埼玉・千葉などの首都圏エリアから多くのご相談をいただいております。対応エリアはこちら↓
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下北沢司法書士事務所 竹内友章

東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
相続。不動産売却する時に気を付けること
こんにちは! 下北沢司法書士事務所の竹内です。 相続遺言、死後事務委任契約、終活支援、遺産分割、認知症対策(成年後見、信託)、賃貸トラブル対応(孤独死、家賃滞納)、不動産売却支援(共有不動産、借金による任意売却)、会社設立や事業承継に取り組む司法書士です。
相続不動産の売却には、独特の注意点がある
今日は相続した不動産を売却するケースについてお話しします。ご実家を相続をきっかけに売却するケースのご相談を良く承ります。なぜ司法書士に不動産の名義変更(相続登記)だけでなく、売却まで相談されるのでしょうか。それは相続不動産の独特の課題に司法書士なら対応できるからです。今日は相続した不動産を売却する時の注意点についてお話しします。
相続不動産を売却する時の課題点
まずは相続した不動産を売却する時の課題を整理しましょう。ご自身が所有している不動産を売却する時に比べて次のような特徴があります。
1 遺産分割協議が必要
遺言がある場合なら別ですが、基本的に遺産分割協議が必要になります。遺産分割協議とは、亡くなった方の遺産を相続人同士で話し合うこと。相続人全員が内容に合意しなければならないのが特徴です。不動産を売却する時は、その不動産を保有する割合を話し合ったり、一部の相続人は自宅を相続せずその分をお金で受け取ったりと様々な合意の仕方があります。
2 遺産分割協議書の作成
相続人全員で合意したらその事を書類に起こさなければなりません。その書類のことを「遺産分割協議書」といいます。法律的な書類なので適切に表現するには技術が必要です。また、例えば法律上の相続割合(法定相続割合)で不動産を保有するにしても、売却して分割する(換価分割)するときはそのことも書き込むのか、代表して1人の名義にするがそれは換価分割を前提とするものなのかなどケースによって様々な書き方を考えなければなりません。
3 不動産会社とのやりとり
不動産仲介会社など、売却するには協力者や購入者とのやりとりが必要です。こうしたやりとりを相続人の中で誰が中心となってするのかもポイント。中心となる方にはやはりプレッシャーもかかります。
4 正確な遺産の分配
不動産の購入者は、相続人のうち売却代金から誰がいくら受け取るのかまでは考えてくれません。それは売主である相続人側の問題であり、買主の協力が必要な時には売主から積極的にお願いしなければなりません。こうした買主とのやりとり、そして相続人全員が分配金額を正確に示せるよう、清算表を作成しなければなります。
司法書士なら、4つの課題をサポートできる!
このように、相続した不動産の売却には様々な課題があります。しかし、司法書士ならこれらの課題をサポートできます。相続人の話し合いに必要な法的知識の提供、遺産分割協議書も作成します。不動産会社とのやりとりもサポートしますし、売却時の清算表も作成します。相続した不動産の売却には様々な課題があるだけではなく、相続人全員が関係者となるため、多くの人が関係する分作業量や手間も多いです。ぜひ、司法書士のサポートを受けてトラブルの無いスムーズな不動産売却を実現しましょう!
相続と不動産の売却は下北沢司法書士事務所へ!エリアも幅広く対応します!
今日は相続した不動産の売却についてお話ししました。このブログを書いている司法書士は元不動産営業でもあります。また人の心を勉強して相続をスムーズに進めるため上級心理カウンセラーの資格も取得しました。ぜひお気軽にご相談ください!対応エリアも下北沢を拠点に世田谷区、目黒区、渋谷区などの東京23区や調布市、町田市などの東京都下、さらに、横浜市、川崎市、相模原市、柏市などの神奈川・埼玉・千葉などの首都圏エリアから多くのご相談をいただいております。対応エリアはこちら↓
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下北沢司法書士事務所 竹内友章

東京都世田谷区北沢にある下北沢司法書士事務所は、相続手続き、遺言作成、相続放棄、会社設立、不動産売却など、幅広い法務サービスを提供しています。代表の竹内友章は、不動産業界での経験を持ち、宅地建物取引士や管理業務主任者の資格を活かし、丁寧で分かりやすいサポートを心掛けています。下北沢駅から徒歩3分の便利な立地で、土日も対応可能です。お気軽にご相談ください。
遺産分割協議のデメリット
こんにちは! 下北沢司法書士事務所の竹内です。 相続遺言、死後事務委任契約、終活支援、遺産分割、認知症対策(成年後見、信託)、賃貸トラブル対応(孤独死、家賃滞納)、不動産売却支援(共有不動産、借金による任意売却)、会社設立や事業承継に取り組む司法書士です。
遺産分割協議に「デメリット」は?
相続のまとめ方の代表格が遺産分割協議。相続人全員で財産をどう分配するか、話し合いで決めます。よく相続対策で「遺言を残した方がいい」といいますがそれはなぜでしょうか。実は遺産分割協議には大きなデメリットがあるのです。今日は遺産分割協議のデメリットを解説します。デメリットを把握しておけば遺言を残すかどうかの検討しやすいですし、遺言無しで遺産分割協議に臨む時もよりスムーズに協議できます。
デメリット その1 「全員の合意が必要」
遺産分割協議は「全員の合意」が必要です。過半数の合意でも3分の2以上の合意でもありません。「全員」です。5、6人いる相続人のうち1人だけが納得しない場合でも協議が成立しません。また相続人の1人と疎遠になり、連絡先も分からない場合もあります。こういう時も何とか連絡をとって協議を成立させなければなりません。協議を成立させるとは、遺産分割協議書に署名してもらい、実印で押印ももらう。印鑑証明書も提出してもらう必要があります。ケースによっては、非常にハードルの高い作業になります。
デメリット その2 合意しないことに「理由はいらない」
遺産分割協議に合意しないことに、なにか理由が無ければならないわけではありません。基本的には承諾しなければならないとか、断るには正当な理由が必要とかそういうルールもありません。いくら合理的に筋がとおった説明をしても「でもオレは納得いかない」と言われたら協議が成立しません。借地借家法をはじめ、法律には「正当理由がない限り拒絶できない」とルールが定められている場合も多いですが相続の遺産分割協議はそうではありません。
デメリット その3 合意内容を全員で共有する
相続人全員の合意が必要ということは合意内容を全員で共有するということです。1人だけ合意をしない人がいたとして、その人にだけ多めに財産を渡すことで決着しても、今度は「なぜあの人だけ多くもらうのだ」という人が出てくるかも知れません。全員に情報が共有されるのも遺産分割協議がまとまりにくくなり原因の1つです。
ではどうするか?
遺産分割協議にはこのようにデメリットもありますがどうのように対応すれば良いのでしょうか。まずは早めに遺言作成を検討し、遺産分割協議を使わなくても良いようにすること。また遺言が残せない時でも早めに司法書士に相談して対応することです。他相続人と協議をするのにも、連絡の取れない相続人に接触するのにもやみくもに動くのではなく法的知識と経験のある司法書士に相談することで協議の成功率を上げることができます。
遺言、相続、遺産分割協議のご相談は下北沢司法書士事務所へ!エリアも幅広く対応!!
今日は遺言、相続、遺産分割協議についてお話しました。当事務所では、他事務所でまとまらなかった遺産分割協議のとりまとめを成功させた事例をはじめ、遺言・相続・遺産分割協議を承っております。エリアも下北沢を拠点に世田谷区、目黒区、渋谷区などの東京23区や調布市、町田市などの東京都下、さらに、横浜市、川崎市、相模原市、柏市などの神奈川・埼玉・千葉などの首都圏エリアから多くのご相談をいただいております。対応エリアはこちら↓
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下北沢司法書士事務所 竹内友章

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