知っておくべき遺言書の種類

種類がある遺言。法改正で使いやすくなりました。

平成31年1月13日、いくつか種類のある遺言のうち一番シンプルな形式である自筆証書遺言に関する法律が改正されました。法律の改正があったということは「その制度に問題があり」そして「その法律が国民に良く使われているか、これから使って欲しい」からです。そして法改正で実際に自筆証書遺言を使いやすくなった部分はあります。

こうした最新の知識を単純な知識で終わらせず、「お客様自身に使えるのか」を現実的に判断しお客様のケースに落とし込めるのも司法書士に相談するメリット。改正はされませんでしたが、慎重さと確実性が期待できる公正証書遺言と手軽さが魅力の自筆証書遺言をご紹介します。

 

公正証書遺言とは何か?

公正証書遺言とは公証人が書いた遺言です。公証人は後日トラブルにならないために正式な法律文書を作る準公務員で元検事などの法律のプロが選ばれます。

公正証書遺言は、遺言を遺される方が口頭で公証人に内容を伝え、それを公証人が正式な文書(公正証書)にすることによって成立します。公証人に遺言の内容を伝える際には、2人以上の立会人が必要です(民法第969条)。この立会人には推定相続人(相続を受ける予定の方)などの利害関係がある方はなることができません。費用や手間はかかりますが確実性の高い遺言が作れるのがメリットです。

 

どんな風に作る?

公正証書遺言はどのような遺言にするのか文章案を公証人に提出して、内容を調整する必要があります。当事務所の公正証書遺言サポートの流れを紹介します。

 

①お問い合わせ、初回相談

お問い合わせフォーム、電話などでお問い合わせいただいたらお会いして詳しいお話を伺います。メールなどでおおまかな内容を詰めておくことも可能です。

公正証書遺言サポートの流れ

②方向性の確定、お見積り提出

※お話を伺って、作成する遺言の大まかな方向性が見えてきたらお見積りを提出します。ご承諾いただけたら次の作業に進みます。

公正証書遺言サポートの流れ

③原案作成、必要書類の取得代行

※公正証書遺言の原案を当事務所で作成し、お客様と公証役場と調整しながらお客様のお考えを正確に反映した公正証書遺言の原案を作成します。同時進行で戸籍謄本、住民票、固定資産評価証明書など公証役場に提出する書類を集めていきます。

公正証書遺言サポートの流れ

④公正証書遺言の作成

※文案が決まったら、いよいよ公証役場に予約をして公正証書を作成します。もちろん司法書士が同行しますのでご安心ください。立会人2人が必要ですが当事務所から手配することも可能です。

公正証書遺言サポートの流れ

⑤公正証書遺言の完成、司法書士報酬のお支払い

※公証役場での手続きが終わり、公正証書遺言が完成したらおおむね1週間以内で司法書士報酬のお振込みをお願いしております。

 

公証人費用について

公正証書遺言を作成するには、公証人手数料がかかります。財産の価格によって違うのですが例えば財産額が1000万を超えて3,000万までの場合は2万3,000円、3,000万円を超えて5,000万円までなら2万9,000円です。なお、体力の問題で公証役場に行けない場合は出張費がかかりますが出張もしてくれます。

 

自筆証書遺言とは何か

自筆証書遺言は「自筆」とありますから自分で手書きをする遺言です。今時、手書きで文章を書くのですから大変ですが、費用がかからず書き直しがしやすい手軽さがメリットです。そして平成31年の法改正により一部がパソコンで作れるようになりました。パソコンで書いてよくなったのは預貯金や不動産など相続財産の一覧表にした「財産目録」です(民法第968条2項)。財産目録まで手書きで書こうと思うと文字数がかなり増えて大変なのでパソコンでも書いても有効としました。パソコンで作る代わりに通帳のコピーを付けたり、不動産の登記簿謄本をつけても有効です。

 

どんな風に作る?

自筆証書遺言では次の3つを必ず書く必要があります。

 

①日付

なぜ、日付が必ず必要なのでしょうか。1番大きな理由は「遺言は何度でも書き直せるから」からです。書き直したらもちろん一番最近の遺言が有効で以前の遺言は意味を失いますが、日付がないと一体どちらの遺言が最近書いたものなのか分かりません。そしてもう1つの理由は、「遺言を書いたとき、本人がしっかりしていたか確認するため」です。遺言は認知症が進んでご本人が判断能力が衰えてしまうと書けません。日付があればこの時点で遺言を書く判断能力があったらある程度判断することができます。こういう理由から日付は必ず必要と法律で定められています。

 

②名前

名前が無いと誰が書いたか分からないため、必ず必要です。意外と多いのは戸籍上の字があまり日常生活で使わない難しい字のため普段は一般的で字で署名している方。この場合は普段使っている字でも問題ないですが、なるべく戸籍上の字で書くようお願いをしてます。

 

③本文

「長女A子に全財産を相続させる」などの遺言の本文にあたる部分です。大変ですが、ここも手書きで書く必要があります。

 

最大の欠点が解消されつつある

自筆証書遺言には、心配な点があります。それは「無くしてしまうリスク」。せっかく書いた遺言が無くなってしまっては意味がありませんが、その欠点がもうすぐ解消されつつあります。

令和2年7月10日から、法務局で自筆証書遺言を保管してもらえるようになります。まだこれからの制度で手続きが不便な部分も出ると思いますが積極的に活用した方が良いと考えております。

 

公正証書遺言、自筆証書遺言それぞれのメリットとデメリット

公正証書遺言

メリット

  • 方式の不備による無効を回避できる。
  • 公証役場に保管されるので、偽造や変造を防げる。
  • 相続が発生した後、家庭裁判所での検認手続きが不要

 

デメリット

  • 公証人費用がかかる
  • 自分で原案を作成し、形式的な説明しか立場上できない公証役場とやりとりして法律的に間違いのない遺言書原案を作成しなければならない。

司法書士ならこのデメリットを解消できます。公証人は遺留分はどうするのか、お客様の希望には信託のがあっているのではなどの提案はしてくれません。司法書士はお客様にはかみ砕いた内容で説明し提案する、公証役場には硬い言葉で話す。このように両者の間を繋いで更に提案までするのがメリットです。

 

自筆証書遺言

メリット

  • 費用がかからない。
  • 自分1人で作れるので手軽にできる。

 

デメリット

  • 相続が発生した後に家庭裁判所の検認手続きが必要。
  • 基本的に手書きで書くため、面倒。
  • 自分で保管するため無くすリスクがある。
    ※令和2年7月10日からは法務局に預けることもできます。
  • 要件が厳格で、方式不備で無効となるおそれが高い。

 

「公正」と「自筆」どちらで遺言を書くべきなのか。

公正証書遺言で検討してください。公正証書遺言なら将来、その有効か無効で争いになる可能性をグッと減らせます。「本当に本人が書いたのか?」「あの時はもう認知症で遺言は書けないはずだ。」こういう風になってしまうのが遺言の一番の怖いところです。そのリスクを大きく減らし確実な遺言を遺して頂くことを強くお勧めします。公正証書遺言を作る上での一番のネックである原案作成の難しさは司法書士が解消します。どうぞお気軽にご相談ください。

 

自筆証書遺言でもいい場面は?

遺言は公正証書遺言を第1に検討して頂きたいと思います。ただ例えば「Aに全財産を譲る」と言ったシンプルな内容であれば、文章量の多い遺言と比べると将来問題になる可能性は低いです。自筆証書遺言はシンプルな内容の場合は検討し、法務局に預けることができるようになったら速やかに預けるのが良いでしょう。

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