こんにちは!下北沢司法書士事務所の竹内と申します。相続や遺言、債務整理や借金問題、不動産売却支援、賃貸アパートの大家さん向けに孤独死対応と家賃滞納問題、会社設立などの法務手続きをしております。
賃貸アパートの大家さんにとって高齢入居者の孤独死と、その相続人の相続放棄は厄介な状況です。「相続放棄したので、何もするなと言われています!」こんな風に言われてしまって相続人が全く会話に応じてくれない、そんなことも珍しくありません。高齢者のアパートでの孤独死をめぐる法律の穴といったらいいのか、民法がうまくカバーしきれてない部分だと思います。相続人がかたくなになってしまうのもそれなりに理由があります。相続放棄するにあたって、多くの人は司法書士や弁護士に相談します。その時に司法書士、弁護士は次のように説明するのです。
「相続放棄したからと言って油断してはなりません。もしもあなたが亡くなった人の相続財産を処分すると、相続を単純承認したとみなされ、相続放棄の効果が否定されてしまいます。そうなることを防ぐにはとにかくなにもしないこと。相続財産を処分したと疑われる危険をなくすことです。」
これは法律に不慣れな一般の方に分かりやすい説明の仕方です。でも、この説明のとおりにされたら大家さんにはたまったものではありません。そこで大家さんから死亡高齢者対応の依頼を受けた当事務所では、次のように相続人に説明します。
「確かに財産を処分すると単純承認したとみなされます。しかし部屋のゴミを撤去したり、解約届を出すことが財産の処分になると思われますか。また、相続放棄した相続人は民法の940条により次の相続人が相続財産を引き継ぎまで管理責任があります。そして、相続放棄を否定するにはそもそも否定したい借金の相手などが財産を処分をしたことを知らなければなりません。大家さんは他言しませんし、秘密保持の条項を入れて書面を残しても構いません。解約届やごみ撤去は管理責任を果たせますし相続放棄がそれで否定されるとはとても思えません。相続人にとって、デメリットはないですよ」
一度相続人に頭に入った先入観を解きほぐすのは大変ですが、きちんと理由を説明すれば理解を示してくれる方も多くいらっしゃいます。下北沢司法書士事務所では高齢者の孤独死にお困りの大家さんのために、世田谷区をはじめ東京23区、埼玉県や千葉県、神奈川県川崎市や横浜市などの首都圏、さらには全国のお悩みに対応します。ぜひぜひご相談ください!
下北沢司法書士事務所 竹内友章