なぜ相続専門の司法書士に依頼しないと嫌な思いをするのか|理由とを解説

なぜ多くの司法書士は複雑な相続案件を断るのか?

「知人の税理士から紹介された司法書士に、相続の相談をしに行ったんです。でも、通り一遍の説明だけで、具体的にどう進めるかの話もなく、なんだか受けてもらえなさそうな雰囲気で…」

これは、実際に当事務所へ相談に来られた方から伺ったお話です。その方は、最初の司法書士には事実上断られてしまったと感じ、藁にもすがる思いで当事務所の扉を叩いてくださいました。結果として、当事務所でご依頼をお受けし、多数にのぼる相続人の方を調査して連絡を取り、遺産分割協議書を作成。無事に不動産の名義変更(相続登記)まで完了させることができました。

同じ司法書士なのに、なぜこのように対応が分かれてしまうのでしょうか。

実は、司法書士の仕事は大きく2つのタイプに分類できます。「先の見えている短期的な仕事」と「先の見えない長期的な仕事」です。そして、司法書士の仕事の大半は前者、つまり「結果の見えている短期的な仕事」が多いのが実情です。

例えば、不動産会社や銀行から依頼される売買の登記。売買日が決まっており、数ヶ月で完了する短期的な仕事です。他にも税理士さんからご紹介いただく会社の役員変更登記や相続の登記などのような内容の登記をするかは税理士さんの方で整理もされていて、こちらも数か月程度で終わることが多いです。しかし、個人の方から直接相続のご依頼を受けると、状況は一変します。相続人同士でまだ何も決まっていなかったり、そもそも誰が相続人なのか、どこに住んでいるのかすら分からない状態からスタートすることも少なくありません。こうなると、解決までに半年、1年、あるいはそれ以上かかることもあります。

何より、「仕事が完結するか分からない」というリスクがあります。ご依頼を受けた段階では、相続人全員が遺産分割協議に協力してくれる保証はありません。短期的な仕事にばかり慣れている多くの司法書士は、この「先の見えない状態」に慣れていないため、複雑な相続案件を敬遠してしまうことがあるのです。

当事務所では、通常の相続登記はもちろんですが長期的で結論が見えないご相談にも積極的に取り組みます。私自身、高校卒業後に職を転々としながら司法書士を目指し、独立当初は全く仕事がない状態から始めました。先の見えない状況を経験しているからこそ、お客様が抱える不安に寄り添い、どんなに複雑な状況でも「なんとかしたい」という想いで向き合っています。

相続不動産売却の全体像|司法書士はどこまで関わる?

当事務所にご相談いただく先の見えないご相談で良くあるケースが「相続した不動産の売却」です。多数にのぼる相続人の中でお1人若しくは何人かに名義を統一し、そこから売却して売却代金を相続人で分配する。相続手続きの開始から考えると細かい調整や売却代金の分配に対する相続人の納得感など課題は山積です。しかしそんな相続不動産の売却も大きく2つのステップに分類することができます。まずは相続手続きを完了させ、その後に売却手続きに入るのが一般的な流れです。それぞれの段階で司法書士がどのように関わるのか、全体像を掴んでいきましょう。

相続不動産の売却というゴールを見据えた手続きの全体像については、不動産売却に強い司法書士とは?宅建士登録まである司法書士が解説で体系的に解説しています。

ステップ1:相続手続き(相続登記まで)

不動産を売却するには、まずその不動産の名義を亡くなった方(被相続人)から相続人へ変更する「相続登記」を完了させる必要があります。相続登記を申請するためには、いくつかの重要なステップを踏まなければなりません。

  1. 相続人調査(戸籍収集):亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本などをすべて集め、法的に誰が相続人になるのかを確定させます。
  2. 相続財産調査:不動産以外にどのような遺産があるのかを調査し、財産目録を作成します。
  3. 遺産分割協議:相続人全員で、誰がどの財産をどのように相続するのかを話し合います。この話し合いでまとまった内容は、法的に有効な「遺産分割協議書」として書面に残すことが極めて重要です。
  4. 相続登記の申請:遺産分割協議書などの必要書類を揃え、法務局へ不動産の名義変更を申請します。

司法書士は、この相続手続きのプロフェッショナルです。煩雑な戸籍の収集から、法的に不備のない遺産分割協議書の作成、そして相続登記の申請まで、一貫して代理することが可能です。特に遺産分割協議書の内容は、後の売却や税金の問題に直接影響するため、専門家による正確な作成が不可欠となります。

ステップ2:不動産売却と代金分配

相続登記が完了し、不動産の名義が相続人に移って初めて、売却活動を開始できます。ここからの流れは以下のようになります。

相続不動産売却の4つのステップを示す図解。相続手続き、不動産会社選定、売買契約、代金分配の流れをアイコンで示している。
  1. 不動産会社の選定・媒介契約:売却を任せる不動産会社を選び、売却活動を依頼する契約を結びます。
  2. 売却活動・売買契約:購入希望者を探し、条件が合意に至れば売買契約を締結します。
  3. 決済・所有権移転登記:買主から売買代金を受け取り、同時に司法書士が所有権を買主へ移転する登記を申請します。
  4. 売却代金の分配:諸経費を差し引いた売却代金を、遺産分割協議書の内容に基づいて各相続人に分配します。

一般的な司法書士がこの段階で関わるのは、主に「3. 決済・所有権移転登記」の部分です。しかし、相続不動産の売却では、売却代金を公平に分ける「換価分割」がゴールになることも多く、ステップ1で作成した遺産分割協議書の内容がここでも重要になります。相続手続きから売却までの一貫した視点がなければ、思わぬトラブルに発展しかねません。

宅建士登録済の司法書士が持つ「3つの解決力」

相続手続きと不動産売却。この2つのフェーズをスムーズに繋げる観点で、宅地建物取引士(宅建士)として登録もしている司法書士は、相続から売却までを一貫してサポートしやすい存在です。単に資格試験に合格しただけでなく、不動産会社勤務を経験し宅建業法上の要件(実務経験2年以上、または登録実務講習の修了等)を満たして「登録」まで済ませている専門家は、単なる手続き代行に留まらない、3つの具体的な「解決力」を持っています。

解決力1:不動産会社と対等に話せる「実務知識」

不動産売却の成功は、パートナーとなる不動産会社の力量に大きく左右されます。しかし、一般の方が不動産会社から提示される査定価格や売却戦略が本当に妥当なものか、見極めるのは至難の業です。

宅建士として不動産業界の内部事情や営業手法を熟知している司法書士であれば、売主様の立場で、不動産会社の提案内容(査定価格の根拠や販売戦略など)を専門的にチェックし、必要に応じて交渉方針の助言を行うことができます。「この査定額の根拠は何か」「なぜこの販売戦略なのか」といった専門的な視点で厳しくチェックし、お客様が不利な条件で契約してしまうリスクを下げる一助となります。いわば、お客様にとって最適な売却パートナーを見極める「目利き」の役割を果たすことができるのです。

解決力2:共有者も納得する「手取り額の精密計算」

相続トラブルの多くは、「お金」の問題に起因します。特に不動産を共有で相続した場合、「売却価格を単純に頭数で割ればいい」と考えていると、後で揉める原因になることがあります。

なぜなら、売却価格から仲介手数料、登記費用、印紙代、そして譲渡所得税などの税金を差し引いた「最終的な手取り額」こそが、各相続人が実際に手にする金額だからです。

不動産売却の手取り額計算の仕組みを示す図解。売却価格から仲介手数料、登記費用、税金が差し引かれて手取り額が算出されることを視覚的に表現。

宅建士登録済みの司法書士は、不動産取引にかかる諸経費の計算に精通しています。売却時の手取り金額を示す清算表など透明性の高い資料があることで、感情的な対立を避け、「誰かが損をするのではないか」という疑念を払拭し、円満な合意形成を強力にサポートします。

参照:No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例|国税庁

解決力3:困難な売却を実現する「豊富な経験」

「相続人が10人以上いる」「共有者の一人と連絡が取れない」「親族が住んでいるが、協力してくれない」…。こうした複雑な事情を抱えた不動産は、一般的な不動産会社から敬遠されがちです。

法的な手続きと不動産実務の両方を熟知しているからこそ、こうした困難な案件にも対応できます。例えば、相続人が多数いる場合は、粘り強く連絡・調整を行い、合意形成を支援します。判断能力が不十分な相続人がいる場合は、家庭裁判所の手続きを経て成年後見制度を利用した不動産売却の道を探るなど、法的なアプローチと実務的なアプローチを組み合わせ、複雑に絡み合った問題を一つひとつ解きほぐし、売却というゴールまで導きます。どんなに困難に見える状況でも、諦める必要はありません。

手続きだけじゃない。相続に伴う心の負担も軽くする

相続は、単なる法律手続きではありません。ご家族の歴史や、長年の感情、時には言えなかった想いが表面化する、非常にデリケートな問題です。手続きを進める中で、ご兄弟との意見の対立や、辛い過去の記憶と向き合わなければならないこともあるでしょう。

私は司法書士であると同時に、心理カウンセラーの資格も持っています。それは、「不安や辛さを抱えた人でも相談しやすい、心に優しい事務所でありたい」という想いがあるからです。

法律の専門家として最適な解決策を提示するのはもちろんですが、それ以上に、お客様一人ひとりの気持ちに寄り添い、丁寧にお話を伺うことを大切にしています。なぜなら、相続の感情的な対立を乗り越え、心が納得して初めて、本当の意味での解決が訪れると信じているからです。法務と心理の両面から、お客様の心の負担を少しでも軽くするお手伝いができれば幸いです。

ご相談から解決までの流れと費用

「専門家に相談したいけど、費用がいくらかかるか不安…」と感じる方も多いと思います。当事務所では、安心してご相談いただけるよう、透明性の高い料金体系を心がけています。

まずはお気軽に無料相談をご利用ください。お客様の状況を詳しくお伺いし、どのような手続きが必要か、解決までの道筋を分かりやすくご説明します。その上で、作業に着手する前には必ず詳細なお見積りを提示いたしますので、ご納得いただいた上でご依頼いただけます。

相続手続き、不動産会社とのやり取り、税理士との連携などを個別に依頼すると、かえって時間も費用もかさんでしまうことがあります。相続から売却の出口までワンストップでご依頼いただくことで、結果的にトータルのコストを抑え、お客様の負担を軽減できる可能性もございます。

何から手をつけていいか分からないという方も、まずはお話をお聞かせください。
まずは無料相談からお問い合わせください

まとめ:出口戦略まで見据えた司法書士選びが成功の鍵

相続した不動産を売却するというゴールを達成するためには、単に目の前の相続登記をこなすだけでは不十分です。相続人全員が納得する遺産分割から、最適な不動産会社の選定、そして最終的な売却代金の分配まで、すべてのプロセスを見通した「出口戦略」が不可欠です。

その複雑な課題を解決に導けるのは、法務と不動産実務の両方に精通し、さらには依頼者の心情まで深く理解できる専門家です。特に、宅建士の「登録」まで済ませ、不動産業界での実務経験を持つ司法書士は、お客様にとって最も心強いパートナーとなり得ます。

先の見えない長期的な問題にも粘り強く対応し、お客様の心にも寄り添う。それが当事務所の信条です。一人で悩まず、ぜひ一度、私たちにご相談ください。未来への第一歩を、一緒に踏み出しましょう。

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