暑い・・・ここ数日寒いんだか暑いんだかはっきりしません。こんにちは!下北沢司法書士事務所の竹内と申します。相続、遺言、後見、信託、不動産売却サポートなどご家庭の法律課題の解決をお手伝いしております。
さて、今日はみなさんがお家を買った時の話です。家を買うと司法書士が名義変更の手続きをします。借り入れがあると司法書士に払う手数料は10~13万くらいでしょうか。「高い!名義変えるだけでなんでこんなに!!」みなさんの心の声が私には聞こえてきます。今日はこの名義変更をしないと、どうなるのかお伝えしたいと思います。
家を買うとまずお金を払います。お金が売る人に払われたら名義変更するわけで逆はほとんどありません。もしお金を払って名義変更する間に、売る人がほかの知らない人に名義変更しちゃったらどうなるでしょうか。あなたはお金を払ってます。刻みに刻んだ35年ローン。65歳まで続きますが、定年後は嘱託で働けるし退職金で一括返済も狙える。だから大丈夫!!あなたの6歳の娘が「猫飼いたい」と言い出してから進行したおうち購入計画。あーでもないこーでもないと言いながら一族郎党総出で意見を出し合いやっと物件が決まりました!男の35年ローンでございます。しかし名義を人にとられた。あなたはお金を払ってるのだから当然、名義を修正できると思うでしょう。しかし、名義をいれた人もお金をカッチリ払ってるしその人はあなたの存在を知りません。さて、名義をいれた人とあなたどっちが勝つでしょうか。この話の流れからしてもう予想がつくでしょう。当然、名義を入れた人の価値です。売る人が1つの物件を2人に売ってしまうことは理論上ありえます。その時は先に登記を入れた方が勝ちが基本ルールです(民法177条)。結局、借金だけ残って家は手に入りません(当然、悪さして売った人には賠償請求できますがお金もらったその日に一生続く東南アジアツアーにお出かけになるでしょう)。
ということで、家を買う時に仲介会社が段取りをつけて司法書士を用意し、その日のうちに名義変更できるように整えておくのはこのためです。行政改革の流れを受けてこのやり方が変わるのかも知れませんが、少なくとも現時点では大きな意味のある作業です。またこんな重大な結果をもたらすので国は司法書士制度を作り、こんな悲惨なことがおこらないようそれなりに難しい試験を通った人しかこの名義変更ができないようにしております。
今日はおうちを買った時の名義変更についてお伝えしました!今日書いたようなことはほとんど起こりません。大半の良心的な不動産の担当者がこんなことにならないようカチっと段取りを取るからです。あくまで「売る人が悪い人で名義変更しなかったら」の話なんでご安心ください。
下北沢司法書士事務所 竹内友章